自分が使える補助金・助成金を30秒でチェック(無料・登録不要)

ケアマネジャーの選び方と変更手続き【2026年版】費用0円・回数制限なし|届出書を出し忘れると償還払いになる

日本の住宅の居間で、中年の女性と高齢の母親が並んで書類ばさみを見ながら相談している様子

ケアマネジャーの変更は費用0円・回数制限なし。事業所ごと替えるときは市区町村への届出書が必要で、出し忘れると介護サービス費が一時的に全額自己負担(償還払い)になります(2026年9月18日時点)。

情報基準日: 2026-09-18。金額・期限は本文中に出典と確認日を明記しています。

「担当のケアマネジャーと話が噛み合わない」「相談しても同じ事業者のサービスばかり勧められる」。在宅介護で最も相談が多い悩みのひとつです。結論から書くと、ケアマネジャーは変更できます。費用はかからず、回数の制限もありません。

ただし、変更のしかたを間違えると介護サービスの費用がいったん全額自己負担(償還払い)になることがあります。分かれ目は、市区町村への届出書を出したかどうかです。この記事では、変更の2つの方法、手順、届出の落とし穴、そして次のケアマネジャーを選ぶときの見方を整理します。

結論の要点

変更にかかる費用
0円
居宅介護支援は10割給付
変更できる回数
制限なし
理由の説明義務もない
忘れると危ないもの
変更届出書
未提出だと償還払いの恐れ
  • 変更には①同じ事業所内で担当者を替えると②事業所ごと替えるの2通りがあります。
  • 言い出しにくいときは地域包括支援センターに相談すれば、事業所への意向伝達と紹介を代わりに行ってもらえます。
  • 事業所を替えたら「居宅(介護予防)サービス計画作成依頼(変更)届出書」を市区町村へ提出します。
  • 次の事業所は、ケアマネジャーが複数在籍しているかを先に見ると、将来の交代がしやすくなります。
目次

ケアマネジャーは変えられる。費用も回数制限もない

居宅介護支援(ケアプランの作成とサービス調整)は、介護保険サービスの中で例外的に利用者負担がありません。費用の全額が保険から給付される「10割給付」の仕組みで運営されているため、担当のケアマネジャーを替えても、事業所を替えても、利用者側に追加の費用は発生しません。

変更の回数に上限はなく、変更を申し出るのに理由を説明する義務もありません。「相性が合わない」だけでも十分な理由になります。ケアプランは本人の生活を数年単位で左右するものですから、遠慮して合わない担当者を続けるほうが不利益は大きくなります。

なお2026年6月には介護報酬の臨時改定が行われ、居宅介護支援・介護予防支援にも介護職員等処遇改善加算が新設されました(加算率2.1%)。これはケアマネジャーを含む従事者の待遇改善を目的としたもので、居宅介護支援は10割給付のため利用者の自己負担は発生しません。

変更には2通りある:担当者だけ替えるか、事業所ごと替えるか

同じ居宅介護支援事業所に複数のケアマネジャーが在籍していれば、事業所を替えずに担当者だけを交代してもらえます。この場合は事業所の管理者に申し出るだけで済み、市区町村への計画作成依頼の届出は変わりません(自治体によっては事業所側が担当者変更の届出を行います)。一方、事業所ごと替える場合は、新しい事業所と契約し直し、市区町村へ届出書を提出する必要があります。

比較する点 ①事業所内で担当者を替える ②事業所ごと替える
申し出る相手 事業所の管理者 新しい事業所/地域包括支援センター/市区町村
市区町村への届出 原則不要(事業所側の届出で足りる自治体が多い) 必要。計画作成依頼(変更)届出書を提出
これまでの経緯の引き継ぎ 記録が事業所内に残るため引き継ぎやすい 同意のうえで新事業所へ情報提供される。伝え漏れに注意
向いている場面 担当者個人との相性や連絡の取りづらさが問題のとき 事業所の方針そのものに不満があるとき、転居したとき
利用者の費用負担 なし なし

届出の要否は市区町村ごとに運用が異なります。着手前にお住まいの介護保険担当課へ確認してください。

変更の手順(5ステップ)

言い出しづらさで止まってしまう人が多いところです。直接伝えるのが難しければ、ステップ1を地域包括支援センターに肩代わりしてもらう形で進められます。

  • ステップ1:相談先を決める。事業所の管理者に直接伝えるか、地域包括支援センター、または市区町村の介護保険担当課に相談します。地域包括支援センターに相談すると、現在の事業所への意向伝達と、ほかの事業所の紹介を代わりに行ってもらえます。
  • ステップ2:新しい事業所を探す。地域包括支援センターや市区町村の窓口で候補を複数紹介してもらい、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で所在地・営業時間・従業者の状況を照らし合わせます。
  • ステップ3:初回面談で相性と体制を確認する。本人・家族の希望をどこまで聞くか、緊急時の連絡方法、担当ケアマネジャーが不在のときの代替体制を必ず聞きます。
  • ステップ4:新しい事業所と契約し、届出書を提出する。「居宅(介護予防)サービス計画作成依頼(変更)届出書」を市区町村へ提出します。事業所が代行してくれることもありますが、提出済みかどうかは自分でも確認します。
  • ステップ5:引き継ぎ内容を新担当者に自分の言葉で伝える。前任者からの情報提供に加え、何が不満だったか、今後どうしてほしいかを最初に共有すると、同じことの繰り返しを防げます。

相談から新しいケアプラン開始までの流れ

1 2 3 4 5 相談先を決める 事業所を探す 初回面談 契約と届出 引き継ぎ 最大の分かれ目はステップ4 計画作成依頼(変更)届出書が市区町村に届いていないと、償還払いになる場合があります。

損しないポイント:届出書を出さないと償還払いになる

損しないポイント

  1. 届出が無いと、介護サービス費が償還払いになりうる。川崎市は「提出のない場合、サービスに係る費用を一旦、全額自己負担していただくことがあります」と明記しています。もとす広域連合も、届出のない場合は介護サービスに関するすべての費用が償還払い(いったん全額を払い、後日給付を受ける方法)になる場合があるとしています。訪問介護やデイサービスまで含めて一時的に全額負担になるため、金額のインパクトは小さくありません。
  2. 「事業所がやってくれるはず」で終わらせない。届出は事業所が代行することも多いのですが、月をまたぐ切り替えでは提出漏れが起きやすい場面です。提出済みかを市区町村の介護保険担当課に一本電話を入れて確かめるだけで防げます。
  3. 変更のタイミングは月初がまぎれにくい。ケアプランは月単位で作成・請求されるため、月の途中で事業所が替わると、どちらの事業所が当月分を作成するかの調整が必要になります。急を要さないなら、月初からの切り替えで進めたいと伝えると事務が整理しやすくなります。
  4. いま利用しているサービスは止めなくてよい。ケアマネジャーを替えても、訪問介護やデイサービスの事業所をまとめて替える必要はありません。「事業所ごと替えると全部やり直しになる」というのは誤解です。

選び方のチェックポイント:面談で見るべき5つ

複数の候補を紹介してもらったら、初回面談で次の5点を確かめます。相性は会ってみないと分かりませんが、体制は質問すればその場で分かります。

初回面談のチェックリスト

  • 01ケアマネジャーが複数在籍しているか。1人事業所は関係が密になる反面、担当交代の選択肢が無く、休職や退職で一気に空白になります。
  • 02特定事業所加算を算定しているか。この加算は、常勤専従の主任介護支援専門員や介護支援専門員の複数配置、24時間の連絡体制、定期的な会議の開催などが要件です。体制面の目安になります。
  • 03夜間・休日の連絡方法が具体的に説明されるか。「何かあれば連絡ください」で終わる説明ではなく、番号と担当者の決め方まで出てくるかを見ます。
  • 04特定の事業者に偏った提案をしないか。同じ法人のサービスばかり勧められる場合は、ほかの選択肢も併せて示してもらえるか確認します。
  • 05本人の話を最後まで聞くか。家族の要望が先に立ちがちな場面で、本人に向き直って希望を聞く姿勢があるかは、その後の数年を左右します。

パターン別の分岐:要支援・施設入所・遠距離介護

状況 変更の進め方
要支援1・2の人 介護予防のケアプランは地域包括支援センターが担当し、居宅介護支援事業所へ委託されている場合があります。まず地域包括支援センターに相談します。
特養・老健などに入所した 施設のケアプランは施設のケアマネジャーが作成するため、居宅介護支援事業所との契約は終了します。在宅に戻るときに改めて事業所を選びます。
遠距離介護(家族が別居) 家族との連絡手段(メールやオンライン面談への対応可否)を面談で必ず確認します。ここが合わないと、離れた家族の負担が一気に増えます。
引っ越しをする サービス提供地域の外へ出ると継続できません。転居先の地域包括支援センターに早めに連絡し、住所変更の手続きと併せて進めます。
対応そのものに苦情がある 事業所・市区町村の窓口・地域包括支援センターのほか、国民健康保険団体連合会や都道府県の運営適正化委員会にも苦情相談窓口があります。

イレギュラー・現場でつまずく場面

制度の説明どおりに進まない場面を、体験談で多く語られる内容から編集部が整理します。

「担当を替えたい」と言い出せないまま数年たつ

最も多いのがこれです。担当者本人に直接伝える必要はありません。地域包括支援センターに相談すれば、現在の事業所へ意向を伝えたうえで別の事業所を紹介してもらえます。第三者が間に入る形になるので、その後の気まずさもかなり軽くなります。

地域にほかの事業所が少ない

特に人口の少ない地域では、選べる事業所が1〜2か所ということがあります。この場合は「事業所ごと替える」より「同じ事業所で担当者を替える」ほうが現実的です。事業所に複数のケアマネジャーがいれば、管理者への申し出で交代できます。それも難しい地域では、市区町村の介護保険担当課に地域の実情を含めて相談します。

替えたあとに同じ不満が出る

体験談では、変更を繰り返しても状況が変わらないという声も見られます。変更の申し出をするときに「何が困っているのか」を具体的な場面で書き出しておき、新しい担当者に最初に共有すると、同じ経過をたどりにくくなります。「対応が悪い」ではなく「電話が翌日まで返ってこないことが月に数回あった」といった粒度が有効です。

ケアマネジャーが多忙で手が回っていないように見える

2024年度の介護報酬改定で、居宅介護支援費の逓減制(担当件数が増えると単価が下がる仕組み)の基準は緩和され、居宅介護支援費(Ⅰ)では担当件数45件未満なら適用されなくなりました。ケアプランデータ連携システムを活用し事務職員を配置する事業所では、さらに緩和された区分が使えます。1人あたりの担当上限が実質的に広がったため、事業所によっては1人が抱える件数が以前より多くなっている可能性があります。連絡が取りづらいと感じたら、まず率直に「連絡が取りにくい」と伝え、改善しなければ変更を検討するのが現実的な順序です。

相場観と編集部の価値判断

金銭的な相場が存在しないのがこのテーマの特徴です。居宅介護支援は利用者負担0円で、変更にも費用はかかりません。コストがゼロである以上、合わない担当者を我慢して続ける経済的な理由は無い——これが出発点の判断になります。

そのうえで編集部の見方は2つです。第一に、「変更するかどうか」より「変更しやすい事業所を選ぶ」ほうが効きます。ケアマネジャーが複数在籍している事業所を選んでおけば、次に合わないと感じたときの選択肢が事業所内で完結します。1人事業所は担当者との相性が良ければ理想的ですが、退職や休職で支援が止まるリスクを同時に抱えます。

第二に、特定事業所加算は「良いケアマネジャー」の証明ではありませんが、体制の下限を示す指標にはなります。主任介護支援専門員の配置、24時間の連絡体制、定期的な会議といった要件は、個人の力量ではなく組織としての支え方に関するものです。緊急時に誰かが動ける体制が必要な世帯ほど、この指標を重く見る価値があります。逆に、日中の連絡だけで足りる状況なら、加算の有無より担当者の話の聞き方を優先してよいと考えます。

なお、事業所の情報は厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で全国約21万か所分が公開されており、所在地・営業時間・従業者の状況・サービスの特色などを無料で比較できます。紹介を受ける前にここで下調べをしておくと、面談での質問が具体的になります。

よくある質問

ケアマネジャーの変更にお金はかかりますか?

かかりません。居宅介護支援(ケアプランの作成とサービス調整)は利用者負担がなく、費用の全額が保険から給付される10割給付の仕組みで運営されています。担当者を替えても、事業所を替えても、利用者側に追加の費用は発生しません。2026年6月に新設された居宅介護支援の処遇改善加算についても、利用者の自己負担は発生しないとされています。

変更したい理由を説明しないといけませんか?

説明の義務はありません。「相性が合わない」だけでも変更は可能です。ただし、新しい担当者に何が困っていたのかを伝えておくと、同じ状況を繰り返しにくくなります。現在の事業所に直接言いづらい場合は、地域包括支援センターに相談すれば意向の伝達と別事業所の紹介を代わりに行ってもらえます。

事業所を替えたら、市区町村に届出が必要ですか?

必要です。「居宅(介護予防)サービス計画作成依頼(変更)届出書」を市区町村へ提出します。川崎市は提出がない場合にサービス費用をいったん全額自己負担してもらうことがあると案内しており、もとす広域連合も届出がない場合は償還払いになる場合があるとしています。事業所が代行することも多いのですが、提出済みかどうかはご自身でも確認してください。

ケアマネジャーを替えると、デイサービスや訪問介護も替わりますか?

替わりません。ケアマネジャーの変更と、実際にサービスを提供する事業所の変更は別の手続きです。これまで利用してきた訪問介護やデイサービスをそのまま続けたいと伝えれば、新しいケアマネジャーがその前提でケアプランを作り直します。

良い居宅介護支援事業所はどう探せばよいですか?

地域包括支援センターや市区町村の窓口で複数の候補を紹介してもらい、厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で所在地・営業時間・従業者の状況を比較するのが基本です。面談では、ケアマネジャーが複数在籍しているか、特定事業所加算を算定しているか、夜間・休日の連絡方法が具体的かを確認します。

何回でも変更できますか?

回数の制限はありません。ただし、担当者が替わるたびに本人が経緯を説明し直すことになり、心身の負担がかかる面もあります。変更の前に、いま困っていることを具体的に書き出して現在の担当者に伝え、それでも改善しない場合に変更へ進むという順序が現実的です。

出典・確認先

制度内容は2026年8月19日時点で公表されている内容にもとづきます。届出書の様式・提出先・代行の可否は市区町村ごとに異なり、介護報酬の加算要件は改定で変わることがあります。最終的な取り扱いは、お住まいの市区町村の介護保険担当課または地域包括支援センターにご確認ください。本記事は制度の解説であり、特定の事業所の質を保証するものではありません。

どこに相談すればいいか分からないとき

ケアマネジャーの変更は、地域包括支援センターが最初の相談先になります。現在の事業所への意向伝達から別事業所の紹介まで、無料で対応してもらえます。所在地は厚生労働省の地域包括ケアシステムのページ、または自治体名と「地域包括支援センター」で検索すると確認できます。事業所の比較は介護サービス情報公表システムが便利です。

あわせて読みたい

読み終えたら、次に手を動かすこと

ケアマネジャーが決まると、次は自宅の整理や実家の片づけが具体的な作業になります。費用の考え方が引越しの片付けとは違うため、先に相場の見方をそろえておくと判断が早くなります。

介護が始まったタイミングで一緒に見直すと効く手続き

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

みんなのミカタナビ編集部です。運営者・たくの編集方針のもと、相続・出産・退職・補助金など「知らないと損する手続きとお金」を、公的機関の一次情報と体験談の取材をもとに時系列で整理しています。数値・期限は必ず公式情報で裏取りし、出典を明記します。

目次