省エネ補助金2026(正式名称「省エネ・非化石転換補助金」)は、工場や事業場の設備を省エネ型に更新する費用を、最大で3分の2まで補助する制度です。2026年7月18日時点で、1次公募(3/30〜4/27)と2次公募(6/1〜7/9)はいずれも受付を終了しており、3次公募のスケジュールは公表されていません。この記事では、公式情報のみをもとに、補助率・上限額・申請タイプの選び方を整理します。
本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。紹介する順序や評価は、公的機関の一次情報および各社の公式情報をもとに編集部が独自に判断しており、広告の有無で内容を変えていません。
この記事のポイント
- ✓2026年度の正式名称は「省エネ・非化石転換補助金」。旧「省エネルギー投資促進支援事業費補助金」の名称で解説する情報は古い可能性がある
- ✓大きく「工場・事業場型」(事業場全体)と「設備単位型」(設備ごと)の2つ。LED照明や空調の更新だけなら設備単位型
- ✓中小企業なら「中小企業投資促進枠」が狙い目。省エネ率7%以上と要件が緩和され、補助率1/2以内
- ✓3次公募の日程は2026年7月18日時点で未公表。「9月上旬予定」等の記載は非公式なので、SII公式の発表を待つ
※本記事の情報は2026年7月18日時点で、執行団体である一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)の公式サイトを確認して作成しています。最新の公募状況は必ずSII 省エネ・非化石転換補助金 特設サイト(公式)でご確認ください。
省エネ補助金2026(省エネ・非化石転換補助金)とは?
工場・事業場の設備を省エネ性能の高い設備へ更新する際の費用を補助する、経済産業省・資源エネルギー庁の制度です。令和7年度補正予算で実施され、執行団体はSII(一般社団法人環境共創イニシアチブ)。電気代・燃料費の高騰対策として、設備投資と光熱費削減を同時に狙える制度です。
| 項目 | 内容(2026年7月18日時点) |
|---|---|
| 正式名称 | 令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金 |
| 補助上限額 | 1億円〜30億円(申請タイプにより異なる) |
| 補助率 | 1/5以内〜2/3以内(申請タイプ・企業規模により異なる) |
| 対象者 | 省エネ設備を導入する法人・個人事業主(枠により中小企業者等に限定) |
| 対象経費 | 設備費(工場・事業場型は設計費・工事費も対象) |
| 公募状況 | 1次(3/30〜4/27)・2次(6/1〜7/9)は受付終了。3次は日程未公表 |
| 執行団体 | 一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII) |
補助率は申請タイプでどれくらい変わる?
同じ制度でも、選ぶ申請タイプによって補助率は1/5から2/3まで3倍以上の開きがあります。主要な枠の補助率を比較すると次のとおりです。
補助率が高い枠ほど、省エネ要件や投資回収年数の要件が厳しくなります。「補助率が高い枠を選べば得」とは限らず、自社の設備更新の規模に合った枠を選ぶことが重要です。
工場・事業場型と設備単位型、どちらを選ぶ?
最初の分かれ道は、省エネルギー量を「工場・事業場全体」で計算するか「設備単位」で計算するかです。LED照明や空調を数台入れ替えるだけなら設備単位型、生産ライン全体を刷新するなら工場・事業場型が基本の考え方になります。
| 比較項目 | 工場・事業場型 | 設備単位型 |
|---|---|---|
| 省エネ量の計算範囲 | 工場・事業場全体 | 設備単位 |
| 主な枠 | 先進枠/一般枠/中小企業投資促進枠/サプライチェーン連携枠 | 従来枠/メーカー強化枠/トップ性能枠/電化・脱炭素燃転 |
| 補助上限額 | 単年度15億円(非化石申請時20億円)ほか | 従来枠1億円/GX設備単位型3億円 |
| 補助率(中小企業者等) | 1/2〜2/3以内 | 1/5〜1/2以内 |
| 対象経費 | 設計費・設備費・工事費 | 設備費(電化・脱炭素燃転型は工事費も対象) |
| 投資回収要件 | あり(3年以上または5年以上) | 規定なし |
| 向いているケース | 生産ラインの刷新・大規模な設備投資 | 空調・LED・変圧器など個別設備の更新 |
中小企業なら「中小企業投資促進枠」が有利になりやすい
工場・事業場型のうち中小企業投資促進枠は中小企業者等のみが対象で、一般枠より省エネ要件が緩和されています。一般枠が「省エネ率+非化石割合増加率10%以上」「省エネ量+非化石使用量700kl以上」「エネルギー消費原単位改善率7%以上」のいずれかを求めるのに対し、中小企業投資促進枠はそれぞれ7%以上・500kl以上・5%以上と基準が下がります。投資回収年数の要件も5年以上ではなく3年以上で申請できます。
ただし中小企業投資促進枠で申請する場合は、SII指定のフォーマットで一般枠の効果を満たす事業計画書を作成・公表する必要があります。事業計画書の書き方は補助金の事業計画書の書き方もあわせてご覧ください。
補助金で買った設備は「圧縮記帳」の対象|先に帳簿の形を決める
国庫補助金等で取得した固定資産は、要件を満たせば圧縮記帳で課税を繰り延べできます。取得価額・補助金収入・圧縮損を分けて記帳し、固定資産台帳も残す必要があるため、会計ソフト側の準備を交付決定の前に済ませておくと決算で慌てません。
▶ 補助金の会計処理と圧縮記帳のやり方【2026年版】
▶ 先端設備等導入計画で固定資産税を軽減する
2026年の公募スケジュールはどうなっている?
公募期間は工場・事業場型と設備単位型で共通です。2026年7月18日時点の公式発表は次のとおりです。
| 公募回 | 公募期間 | 状況 |
|---|---|---|
| 1次公募 | 2026年3月30日(月)〜4月27日(月) | 受付終了 |
| 2次公募 | 2026年6月1日(月)〜7月9日(木)17:00必着 | 受付終了(交付決定は9月上旬予定) |
| 3次公募 | 日程未公表 | 詳細が決まり次第SIIホームページで公表 |
⚠3次公募の「予定日」を載せている解説記事に注意
一般のブログや補助金メディアには「3次公募は2026年9月上旬予定」といった記載が見られますが、SII公式サイトは「3次公募に関する概要・スケジュール等は、詳細が決まり次第、SIIホームページにて公表します」としており、日程は公表されていません(2026年7月18日確認)。非公式の予定日を前提に設備の発注や契約を進めると、補助対象外になるおそれがあります。必ず公式発表を確認してください。
申請はどんな流れで進む?
交付申請書類はSIIの「補助事業ポータル」(WEB)で作成し、書類は郵送で提出します(持参は不可)。おおまかな流れは次の5ステップです。
採択は「事業区分ごとに評価項目に従って審査を行い、外部審査委員会の評価を踏まえ、上位者から予算の範囲内で採択」されます。予算枠がある以上、要件を満たせば必ず通るわけではありません。
補助対象経費と自社負担の線引きは「支払った時点」で決まる
省エネ設備の導入では、補助対象になる設備費・工事費と、対象外になる付帯工事や保守費用が同じ請求書に混ざりがちです。支払の段階で勘定科目と補助対象の区分を分けて記録しておけば、実績報告で内訳を作り直す手間がなくなります。
▶ 補助金の相見積もり・見積書の取り方【2026年版】
▶ 省エネ診断2026は無料じゃない?料金と使い方
補助金の入金を待つ間に効くのは「固定費」
補助金は交付決定から実際の入金まで数か月かかるのが普通です。その間の資金繰りを楽にするのは、設備投資よりもすぐに下がる固定費の見直しです。いずれも申込から切替までの日数と実費を実数でまとめています。
- 電気・ガスの乗り換え完全ガイド(切替は最短4日・工事も立ち会いも原則不要)
- 光回線の解約金・撒去費用と乗り換え還元(違約金の相場と還元で戻る金額)
申請前に押さえておきたい注意点
⚠ここでつまずきやすい4つのポイント
- 交付決定前に発注・契約すると補助対象外。設備の発注は必ず交付決定を待つ
- 対象設備はSIIが公表した「指定設備」に限られる。カタログ上で省エネ性能が高くても、型番が登録されていなければ対象外(指定設備一覧で型番を確認)
- 申請書類は郵送のみ。持参は不可で、配送状況が確認できる手段での郵送が求められる
- 補助金は課税対象。受け取った補助金には法人税・所得税がかかる。圧縮記帳の適用を含め補助金の会計処理と圧縮記帳を事前に確認しておく
圧縮記帳や税務処理を相談する前に確認
圧縮記帳の可否判断や申告書の作成は税理士にしか依頼できません。無資格の代行業者へ丸投げするとリスクがあります。依頼先が正規の税理士かは公式サイトで検索・確認できます。
省エネ補助金2026についてよくある質問
省エネ補助金2026の3次公募はいつですか?
2026年7月18日時点で、3次公募の日程は公表されていません。SII公式サイトは「3次公募に関する概要・スケジュール等は、詳細が決まり次第、SIIホームページにて公表します」と案内しています。なお1次公募は2026年3月30日〜4月27日、2次公募は2026年6月1日〜7月9日17:00必着で、いずれも受付を終了しています。一部の解説サイトにある「9月上旬予定」といった日付は公式発表ではありません。
個人事業主でも省エネ補助金を申請できますか?
申請できます。省エネ・非化石転換補助金は、省エネ設備を導入する法人および個人事業主が対象です。ただし工場・事業場型の「中小企業投資促進枠」のように、対象を中小企業者等に限定している枠もあります。設備単位型の従来枠であれば、空調やLED照明などの指定設備への更新が対象になります。
LED照明や業務用エアコンの入れ替えも対象になりますか?
対象になります。設備単位型の指定設備には「制御機能付きLED照明器具」「高効率空調」が含まれています。ただし対象はSIIがエネルギー消費効率等の基準を満たすと認め、補助対象設備として公表した型番に限られます。SII公式の「指定設備一覧」で導入予定の製品型番が登録されているか必ず確認してください。なお設備単位型の従来枠は補助率1/3以内、上限1億円です。
省エネ補助金は他の補助金と併用できますか?
同一の設備・経費に対して国の補助金を重複して受けることは原則できません。SIIは「よくあるご質問(本補助金と併用可能な補助金等)」を公式に公開しているため、他制度との併用を検討する場合はこの資料と各制度の事務局で必ず確認してください。
省エネ補助金の申請に必要な省エネ効果の要件は?
設備単位型(従来枠・GX設備単位型)の場合、「省エネ率10%以上」「省エネ量1kl以上」「経費当たり省エネ量1kl/千万円以上」のいずれかを満たす必要があります。工場・事業場型の中小企業投資促進枠では、工場・事業場単位で「省エネ率+非化石割合増加率7%以上」「省エネ量+非化石使用量500kl以上」「エネルギー消費原単位改善率5%以上」のいずれかに加え、投資回収年数3年以上が求められます。
入金は工事のあと。立替期間を先に見積もっておく
省エネ補助金は交付決定後に事業を実施し、実績報告と確定検査を経てから入金される後払いです。設備費は先に自社が支払うため、発注前に立替期間の資金繰りを組んでおく必要があります。月次の数字が締まっていれば、つなぎ資金の相談も早く進みます。
▶ 補助金はいつもらえる?申請から入金までの流れ【2026年版】
▶ 補助金の会計処理と圧縮記帳【2026年版】
まとめ:まずは指定設備の型番と公式の公募発表を確認する
省エネ補助金2026(省エネ・非化石転換補助金)は、1次・2次公募がすでに終了し、3次公募の日程待ちという状況です(2026年7月18日時点)。この待ち時間は、導入予定設備がSIIの指定設備一覧に登録されているかの確認、省エネ量の試算、事業計画書の準備に充てるのが得策です。補助金制度全体の探し方は補助金・助成金 完全ガイドで解説しています。自社だけで判断が難しい場合は、補助金の申請代行の費用相場と選び方も参考にしてください。
関連記事:設備を導入する前に自社のエネルギーのムダを把握したい方は省エネ診断2026は無料じゃない?料金6,006円〜の内訳と申込み方法もあわせてご覧ください。
設備投資の資金繰りを整える次の一手
補助金は設備の支払いを済ませたあとに精算払いで入金されます。交付決定から入金までの立て替え期間をどうつなぐかを、経費管理と資金繰りの両面であらかじめ決めておくと安全です。
出典
- SII 省エネ・非化石転換補助金 2026年版特設サイト(2026年7月18日確認)
- SII 省エネ・非化石転換補助金 公募情報(2026年7月18日確認)
- SII 省エネ・非化石転換補助金 申請タイプについて(2026年7月18日確認)
- SII 令和7年度補正予算 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)公募情報(2次公募)(2026年7月18日確認)
- SII 指定設備一覧(補助対象設備検索)(2026年7月18日確認)
設備の更新に合わせて拠点を移すときは
補助事業の実施場所を変えると、交付決定の内容変更手続きが必要になります。移転そのものの費用と回線の手配は、次の2本にまとめています。
