この記事の結論(2026年9月6日時点)
- 下請法は2026年1月1日から「中小受託取引適正化法(取適法)」になりました。「下請事業者」は中小受託事業者、「親事業者」は委託事業者という呼び方に変わっています。
- 適用されるのは2026年1月1日以降に発注した取引です。契約の締結日でも支払日でもなく、発注日で判定します。
- 手形払いは禁止されました。支払期日までに代金相当額を得ることが困難な支払手段も同じく禁止です。手形から現金払いに変えるときに割引料を差し引くと「減額」として違反になります。
- 資本金基準に加えて従業員300人(役務提供委託等は100人)の基準が新設されました。従業員基準は資本金基準が適用されない場合に使われます。
- 価格の協議に応じない一方的な代金決定が新たに禁止されました。「これまでどおりの単価で」と言って協議を拒むと違反になり得ます。
「うちは下請法の対象外だから関係ない」——2026年1月1日を境に、この判断が通用しなくなった会社があります。資本金だけで線を引いていた適用範囲に従業員数の物差しが追加されたためです。資本金1,000万円の会社でも、従業員が300人を超えていれば規制される側に回ります。
改正の中身は名称変更だけではありません。手形払いの全面禁止、価格協議に応じない代金決定の禁止、運送委託の追加。いずれも「これまでどおり」を続けると違反になる種類の変更です。公正取引委員会自身が「改正前の運用を継続した場合、法令違反となるおそれがある事項もございます」と注意喚起しています。この記事では、公正取引委員会と中小企業庁の一次資料だけを使って、発注する側と受注する側それぞれの実務を整理します。
まず名前が変わった:下請法から取適法へ
「下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律」は令和7年5月16日に成立し、同月23日に公布されました。施行は令和8年(2026年)1月1日です。この改正で、法律の題名と登場人物の呼び方がまとめて変わりました。
図1|言い換えの対応表
| 2025年12月31日まで | 2026年1月1日から |
|---|---|
| 下請代金支払遅延等防止法(下請法) | 製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(中小受託取引適正化法・取適法) |
| 下請中小企業振興法 | 受託中小企業振興法 |
| 下請事業者 | 中小受託事業者 |
| 親事業者 | 委託事業者 |
| 3条書面(発注書面) | 4条明示 |
| 5条書類(取引記録) | 7条記録 |
公正取引委員会「中小受託取引適正化法(取適法)関係」および「取適法施行に当たり事業者の皆様に御留意いただきたい事項」をもとに編集部作成(2026年9月6日取得)。
名前が変わった理由は、単なる言葉づかいの問題ではありません。改正の背景として公正取引委員会が挙げているのは、労務費・原材料費・エネルギーコストの上昇を受けてサプライチェーン全体で適切な価格転嫁を定着させる「構造的な価格転嫁」を実現することです。上下関係を思わせる「下請」という言葉を外したのは、その方針の表明でもあります。
適用範囲が変わった:資本金だけで判定できなくなった
改正前の規模要件は資本金基準だけでした。取適法では従業員数300人(役務提供委託等は100人)の区分が新設され、規制の対象と保護の対象がどちらも広がっています。あわせて、法人同士でも従業員数の大小関係がある場合が対象に追加されました。
ここで見落とされやすいのが順番です。公正取引委員会は「従業員基準は資本金基準が適用されない場合に適用されます」と明記しています。まず資本金で判定し、それで決まらないときに従業員数を見る、という二段構えです。資本金で判定できるのに従業員数を持ち出すのは誤りです。
図2|適用対象かどうかの判定順序
ステップ1|取引の内容を確認する/製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託、そして新たに加わった特定運送委託のどれかに当たるかを見ます。
ステップ2|資本金の大小関係を見る/従来どおりの資本金基準です。ここで委託事業者と中小受託事業者の関係が成立すれば、それで判定は終わりです。
ステップ3|資本金で決まらないときだけ従業員数を見る/製造委託等は300人、役務提供委託等は100人が境目です。ここで大小関係があれば取適法の対象になります。
ステップ4|迷ったら簡易診断ツールで確認する/公正取引委員会が、資本金額・従業員数・委託内容を選ぶだけで適用範囲を確認できる「取適法簡易診断ツール」を公開しています。
公正取引委員会「取適法施行に当たり事業者の皆様に御留意いただきたい事項」および改正法概要をもとに編集部作成。
「常時使用する従業員」は誰を数えるのか
従業員基準が入ったことで、実務では「誰を数えるのか」が最初の関門になります。公正取引委員会は、労働基準法で作成が義務づけられている賃金台帳に記載されている従業員の数で算定するとしたうえで、具体例を挙げています。
図3|常時使用する従業員に数えるか
| 区分 | 数えるか |
|---|---|
| 正社員 | 数える |
| 契約社員・委嘱社員 | 数える |
| パートタイマー・アルバイト | 数える |
| 1か月を超えて引き続き使用される日雇い労働者 | 数える |
| 派遣社員 | 数えない(派遣元が使用者) |
公正取引委員会「取適法施行に当たり事業者の皆様に御留意いただきたい事項」(2026年9月6日取得)をもとに編集部作成。
判断時点は製造委託等をした時点です。ただし実務上は毎月の締めが間に合わないため、緩和的な取扱いが示されています。当月(N月)に委託を行う場合、中小受託事業者が前々月(Nマイナス2月)に賃金を支払った労働者の数を、前月末までに賃金台帳を調製したうえで把握し、その数を委託事業者に回答するなどして委託事業者が把握できるときは、その数を当月の委託における従業員数として扱ってよいとされています。
もう一つ、実務で効く重要な整理があります。委託事業者に従業員数を確認する義務はありません。取引の相手方の賃金台帳を見せてもらう必要も、その写しをもらう必要もありません。相手方が中小受託事業者かどうか判別する必要があるときに、相手に確認すればよい、という立て付けです。一方で中小受託事業者の側にも説明義務はありませんが、確認に適切に対応することが望まれる、とされています。
手形払いの禁止:現金化できない支払手段は全部だめ
取適法でもっとも影響が大きいのが手形払いの禁止です。改正法の概要は「対象取引において、手形払を禁止。また、支払期日までに代金相当額を得ることが困難な支払手段も併せて禁止」としています。手形そのものだけでなく、実質的に同じ機能を持つ支払方法もまとめて封じられました。これに伴い、従来の「割引困難な手形」に関する規制は廃止されています。
図4|支払期日に受け取れる金額のイメージ
公正取引委員会の改正法概要の記載をもとに編集部が作成した概念図です。電子記録債権やファクタリングであっても、支払期日までに代金相当額を得ることが困難な設計であれば禁止の対象になります。金額の比率は実際の割引率を示すものではありません。
あわせて、代金の支払について一括決済方式または電子記録債権を使う場合には、4条明示と7条記録で新たに明示・記録すべき事項が追加されました。手形をやめて電子記録債権に切り替えた会社は、切り替えたこと自体だけでなく、書面の記載事項も見直す必要があります。
協議に応じない一方的な代金決定の禁止
もう一つの新しい禁止行為が、価格据え置き取引への対応として設けられた「協議を適切に行わない代金額の決定の禁止」です。改正法の概要は、対象取引において代金に関する協議に応じないことや、協議において必要な説明または情報の提供をしないことによる一方的な代金の額の決定を禁止する、としています。
ここが従来の「買いたたき」と違うのは、金額の水準ではなくプロセスを見る点です。相場より安いかどうかではなく、相手から協議を求められたのに応じたか、応じたとしても必要な説明や情報を出したか、が問われます。「今年も去年と同じ単価で」というメール1本で決めてしまう運用は、金額が妥当でも違反になり得ます。
運送委託が対象取引に加わった
物流問題への対応として、製造、販売等の目的物の引渡しに必要な運送の委託が対象取引に追加されました。これまで下請法の枠外だった荷主と運送事業者の取引の一部が、取適法の規制対象に入ります。ほかにも、製造委託の対象物品に木型その他専ら物品の製造に用いる物品が追加されています。
執行面も強化されました。関係行政機関による指導・助言の規定と相互の情報提供の規定が新設され、公正取引委員会と中小企業庁だけでなく事業所管省庁も指導・助言ができる体制(面的執行)になっています。さらに、書面等の交付義務について相手方の承諾の有無にかかわらず電磁的方法による提供が認められるようになり、遅延利息の対象に代金を減じた場合が追加され、既に違反行為が行われていない場合等の勧告に関する規定も整備されました。
損しないポイント:切り替えのときが一番危ない
図5|移行期に踏みやすい地雷チェックリスト
- 手形をやめる代わりに割引料を差し引かない。公正取引委員会は、現金を調達するために必要だとして代金から一定額を割引料として減じて支払うことは減額として違反になると明示しています。
- 現金払いへの変更を口実に単価を下げない。一方的に従前の単価から一定率を割引料として引き下げて代金を定めることは、買いたたきまたは協議に応じない一方的な代金決定に該当するおそれがあります。
- 振込手数料の付け替えを単価に転嫁しない。振込手数料を委託事業者の負担に変更する際に、一方的に従前の代金から手数料相当額を引き下げるのも同じく違反のおそれがあります。
- 適用の起点は「発注日」で数える。2026年1月1日以降に発注した取引が対象です。2025年12月に発注した取引は、支払いが2026年になっても改正前のルールで見ます。
- 受注側は「うちは対象になったか」を先に確かめる。資本金では対象外でも、従業員基準で対象になった取引先があるかもしれません。簡易診断ツールで確認しておくと、価格協議を切り出しやすくなります。
この3つのQ&Aは、公正取引委員会が「事業者の皆様から特に御質問が多かった事項」として自ら掲載しているものです。つまり実際に多くの会社が同じところでつまずいているということでもあります。制度変更のコストを取引先に付け替える形は、名目が何であれ違反として扱われる、と読むのが安全です。
パターン別:あなたの立場でやることは変わる
図6|立場別・最初にやること
| 立場 | 最初にやること | 見落としやすい点 |
|---|---|---|
| 発注する側(委託事業者) | 支払手段の棚卸し。手形・一括決済方式・電子記録債権を使っている取引を洗い出す | 4条明示・7条記録の記載事項が増えている。書式の差し替えが必要 |
| 受注する側(中小受託事業者) | 自社が保護の対象になったかを簡易診断ツールで確認する | 協議を求める権利が明確になった。価格交渉の記録を残しておく |
| 資本金1,000万円以下でも従業員300人超の会社 | 新たに委託事業者側になる取引がないかを確認する | これまで「対象外」で運用していた発注が、いきなり規制対象になっている可能性がある |
| 運送を委託している荷主 | 目的物の引渡しに必要な運送の委託が対象取引に入ったことを前提に契約を点検する | 物流特殊指定など他のルールとの重なりがある。所管省庁からの指導・助言もあり得る |
| 個人で受託しているフリーランス | 取適法とフリーランス法のどちらが適用されるかを整理する | どちらも公正取引委員会が所管しているが、適用範囲と義務の内容は別の法律である |
編集部作成。個別の取引が適用対象かどうかは、公正取引委員会の取適法簡易診断ツールや相談窓口でご確認ください。
イレギュラー・現場でよく起きること
相手が答えた従業員数が間違っていた。委託事業者が従業員数を確認したところ、中小受託事業者から事実と異なる回答を得たために本法の適用がないと誤認し、結果として違反することになった場合はどうなるか。公正取引委員会は、違反行為自体は是正が必要なので必要に応じて指導・助言を行うことがあるが、直ちに勧告を行うものではないとしています。確認したという記録を残しておく価値があります。
2025年12月に発注して2026年2月に支払う取引はどちらのルールか。取適法の規定が適用されるのは2026年1月1日以降に発注する取引です。手形払いの禁止も同じ考え方で、2025年内に発注した取引には及びません。年またぎの案件は、発注日で分けて管理する必要があります。
取引先から「協議したい」と言われたが、こちらに値上げを飲む余力がない。取適法が禁止しているのは協議に応じないことと、協議で必要な説明や情報を提供しないことです。結果として値上げに応じないこと自体が直ちに違反になるわけではありません。ただし、なぜ応じられないのかを説明せずに一方的に決めれば、禁止行為に当たり得ます。自社のコスト構造や受注状況を示して協議の記録を残すのが実務的な対応です。
紙の発注書をやめて電子で送りたい。取適法では、書面等の交付義務について相手方の承諾の有無にかかわらず電磁的方法による提供が認められるようになりました。改正前は事前の承諾が必要でしたが、この手続きは不要になっています。ただし明示すべき事項が欠けていれば電子でも違反です。
すでにやめた行為でも勧告されるのか。改正で、既に違反行為が行われていない場合等の勧告に係る規定が整備されました。行為をやめれば必ず勧告を免れる、という前提で運用するのは危険です。勧告を受けた場合、その内容と企業名が公表されます。
相場観と編集部の価値判断
編集部の見立てを書きます。この改正でもっとも実務が変わるのは、手形をまだ使っている会社と、資本金は小さいが従業員が多い会社の2つです。前者は支払サイトの前提が崩れるため資金繰りの組み直しが要り、後者はそもそも自分が規制される側だと気づいていない可能性があります。「うちは中小企業だから守られる側」という思い込みが一番危ない、というのが今回の改正の性格です。
一方で、受注側にとっては価格交渉のハードルが下がった改正でもあります。これまで「言い出しにくい」で終わっていた値上げの相談が、法律上「協議に応じる義務がある」と整理されました。中小企業庁が毎年3月と9月を価格交渉促進月間としていることとあわせて、秋は交渉を切り出しやすい時期です。取適法の条文を持ち出す必要はありませんが、コストの上昇を数字で示す資料を用意しておくだけで、話の通り方は変わります。
手続きの負担についても率直に書いておきます。今回の改正で新たに書式を作り直す必要があるのは、主に一括決済方式や電子記録債権を使っている取引です。現金振込だけで完結している会社は、4条明示の記載事項自体に大きな追加はありません。全社の書式を一斉に作り直す前に、支払手段別に対象を切り分けたほうが早く終わります。
図7|この記事を読むときの注意
本記事は公正取引委員会と中小企業庁が公表している改正法概要・留意事項の記載に基づく一般的な解説です。個別の取引が取適法の適用対象かどうか、特定の行為が違反に当たるかどうかの判断は、取引の実態によって変わります。編集部は法律事務所ではなく、本記事は法律上の助言ではありません。判断に迷う場合は、公正取引委員会の相談窓口、中小企業庁、または弁護士にご相談ください。記載内容は2026年9月6日時点のものです。
手順のまとめ:この順番で点検する
- 取引を「発注日」で仕分ける/2026年1月1日以降に発注した取引が取適法の対象です。年またぎの案件は発注日で分けて管理します。
- 取引の内容が対象取引かを確認する/製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託、新たに加わった特定運送委託のどれに当たるかを確かめます。
- 資本金の大小関係で判定する/従来どおりの資本金基準です。ここで委託事業者と中小受託事業者の関係が決まれば判定は終わりです。
- 決まらない場合だけ従業員数を見る/製造委託等は300人、役務提供委託等は100人が境目です。数えるのは賃金台帳に載っている従業員で、派遣社員は含めません。
- 簡易診断ツールで結果を突き合わせる/公正取引委員会の取適法簡易診断ツールに資本金額・従業員数・委託内容を入力し、自社の判定と一致するかを確認します。
- 支払手段を棚卸しする/手形を使っている取引を洗い出します。一括決済方式や電子記録債権を使っている取引は、4条明示・7条記録の記載事項の追加に対応します。
- 切り替えのコストを相手に付け替えていないか確認する/割引料の差し引き、単価の一方的な引き下げ、振込手数料相当額の減額はいずれも違反のおそれがあります。
- 価格協議の進め方をルール化する/協議の求めがあったら応じ、必要な説明と情報を提供し、その経過を記録に残す運用にします。
よくある質問
取適法はいつの取引から適用されますか。
取適法は令和8年(2026年)1月1日から施行され、同日以降に発注する取引について規定が適用されます。手形払いの禁止も同じで、2026年1月1日以降に発注した取引が対象です。2025年12月までに発注した取引は、支払いが2026年になっても改正前のルールで判断します。
資本金1,000万円の会社ですが、規制される側になることはありますか。
あります。取適法では資本金基準に加えて従業員基準が新設され、製造委託等は300人、役務提供委託等は100人の区分が設けられました。従業員基準は資本金基準が適用されない場合に使われるため、資本金では対象外だった組み合わせでも、従業員数の大小関係があれば適用対象になります。人材サービスや飲食チェーンのように、資本金が小さく従業員が多い業態は特に確認が必要です。
手形をやめて現金払いにするとき、割引料を差し引いてもいいですか。
できません。公正取引委員会は、支払手段を手形払から現金払に変更したうえで、現金を調達するために必要であるとして代金から一定額を割引料として減じて支払うことは、減額として本法違反となるとしています。また、現金払いへの変更にあわせて一方的に従前の単価から一定率を引き下げることも、買いたたきまたは協議に応じない一方的な代金決定に該当するおそれがあります。
電子記録債権やファクタリングなら手形払いの禁止に当たりませんか。
手段の名前では決まりません。改正法の概要は、手形払いに加えて支払期日までに代金相当額を得ることが困難な支払手段も禁止するとしています。支払期日に満額を現金で受け取れる設計であれば問題ありませんが、割引料の負担や現金化までの待ち時間が生じる仕組みであれば、名称にかかわらず禁止の対象になり得ます。なお一括決済方式や電子記録債権を使う場合は、4条明示・7条記録で追加の明示・記録が必要です。
取引先の従業員数を確認しないと違反になりますか。
確認義務そのものはありません。公正取引委員会は、製造委託等をする事業者において常時使用する従業員の数を確認する義務はなく、賃金台帳の閲覧や写しの取得も必須ではないとしています。ただし相手方が中小受託事業者かどうか判別する必要がある場合には、相手方に確認することになります。受注側にも説明義務はありませんが、確認に適切に対応することが望まれるとされています。
値上げの協議に応じたうえで断ったら違反ですか。
禁止されているのは、代金に関する協議に応じないことや、協議において必要な説明または情報の提供をしないことによる一方的な代金の額の決定です。協議に応じ、必要な説明と情報を提供したうえで結論として据え置きになること自体を一律に禁じるものではありません。ただし説明の内容が乏しければ実質的に協議をしていないと評価される余地があるため、判断に迷う場合は公正取引委員会の相談窓口や弁護士にご相談ください。
運送を頼んでいるだけでも対象になりますか。
対象になる場合があります。改正で、製造、販売等の目的物の引渡しに必要な運送の委託が対象取引に追加されました。すべての運送委託が入るわけではないため、自社の取引が特定運送委託に当たるかは公正取引委員会の簡易診断ツールや相談窓口で確認してください。
違反するとどうなりますか。
公正取引委員会は違反行為が認められた場合に勧告を行い、その内容と企業名を公表します。改正では、既に違反行為が行われていない場合等の勧告に係る規定も整備されました。あわせて関係行政機関による指導・助言の規定と相互情報提供の規定が新設され、事業所管省庁からの指導・助言もあり得る体制になっています。
出典
- 公正取引委員会「中小受託取引適正化法(取適法)関係」(改正法の成立・公布・施行日、各種資料)
- 公正取引委員会「取適法施行に当たり事業者の皆様に御留意いただきたい事項」(発注日基準、4条明示・7条記録、従業員基準の数え方、Q&A)
- 公正取引委員会「下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律」改正法概要(規制の追加、従業員基準、運送委託の追加、面的執行、用語の見直し)
- 公正取引委員会「取適法簡易診断ツール」
- 中小企業庁「中小受託取引適正化法」
いずれも編集部が2026年9月6日に取得した内容です。運用や解釈は今後の実務の蓄積で変わることがあります。契約書式や支払条件を変更する前に、最新の情報をご確認ください。
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