経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済)は、取引先が倒産したときに掛金総額の最大10倍・上限8,000万円まで、無担保・無保証人・無利子で借入れできる中小機構の共済制度です。掛金は月5,000円〜20万円で全額を損金(法人)・必要経費(個人)に算入でき、40か月以上納めれば解約時に掛金が全額戻ります。連鎖倒産への備えと節税を同時に実現できるのが最大の特長です。
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✓ この記事のポイント
- ✓ 掛金は月5,000円〜20万円。全額を損金・必要経費に算入でき節税になる
- ✓ 取引先が倒産したら掛金総額の最大10倍・上限8,000万円を無利子で借入れできる
- ✓ 納付40か月以上で解約手当金が掛金全額(100%)戻る
- ✓ 2024年10月改正で解約後2年間の再加入は損金算入不可に
本記事は2026年7月20日時点の情報です。最新の掛金・貸付条件・申込様式は、運営元である中小機構「経営セーフティ共済」公式サイトで必ずご確認ください。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運営 | 独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構) |
| 掛金月額 | 5,000円〜200,000円(5,000円単位) |
| 積立上限 | 総額800万円 |
| 対象者 | 継続して1年以上事業を行う中小企業者・個人事業主(業種別の資本金/従業員要件あり) |
| 共済金貸付 | 取引先倒産時に掛金総額の最大10倍・上限8,000万円/無担保・無保証・無利子 |
| 解約手当金 | 納付40か月以上で掛金全額(100%) |
| 税制 | 掛金は全額損金(法人)・必要経費(個人)※2024年10月改正で解約後2年の再加入は算入不可 |
| 基準日 | 2026年7月20日時点 |
経営セーフティ共済とは?制度の概要
経営セーフティ共済は、正式名称を「中小企業倒産防止共済制度」といい、独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営する国の共済制度です。取引先の倒産による中小企業の連鎖倒産や経営難を防ぐことを目的としています。
掛金を積み立てておくと、取引先が倒産して売掛金などが回収困難になったとき、共済金の貸付を無利子で受けられます。あわせて掛金が全額損金・必要経費になるため、資金繰りの備えと節税を両立できます。補助金・助成金を含めた資金対策の全体像は補助金・助成金完全ガイドもあわせてご覧ください。
掛金の仕組みと節税効果
掛金は月額5,000円から20万円まで5,000円単位で設定でき、積立総額は800万円が上限です。掛金は支払った期の損金・必要経費にできるため、利益が出た年ほど節税効果が高まります。前納すれば1年以内の前納分もその期の経費にできます。
掛金を損金に落とす処理を確かめる
掛金を損金算入するには、法人は別表十(七)、個人事業主は掛金明細書の添付が必要です。会計ソフトで勘定科目と添付書類を管理しておくと、決算時の抜けを防げます。
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たとえば月20万円(上限)を掛ければ年間240万円を経費計上でき、法人税・所得税の負担を圧縮できます。掛金の会計上の扱いは補助金の会計処理・圧縮記帳の記事の考え方も参考になります。
取引先が倒産したときの共済金貸付
取引先が倒産して売掛金債権などが回収困難になった場合、被害額と掛金総額の10倍(上限8,000万円)のいずれか少ない額を、無担保・無保証人・無利子で借り入れできます。貸付期間は借入額に応じて5〜7年(据置6か月を含む)です。
ただし共済金の貸付を受けると、その借入額の10分の1に相当する額が掛金総額から差し引かれる点に注意が必要です。実質的には掛金の一部を取り崩す形になります。
加入資格と申込みの流れ
加入できるのは、継続して1年以上事業を行っている中小企業者・個人事業主で、業種別に資本金または従業員数の要件があります(例:製造業等は資本金3億円以下または従業員300人以下、小売業は資本金5,000万円以下または従業員50人以下)。開業まもない方は開業届の出し方や会社設立の費用もあわせて確認しておきましょう。
解約手当金を受け取る年に備える
解約手当金は受け取った年の益金・収入になります。受け取る年度の損益をあらかじめ試算しておくと、想定外の納税額に驚かずに済みます。
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申込みは、商工会議所・商工会・中小企業団体中央会などの委託団体や、金融機関の本支店の窓口で受け付けています。加入資格を証明する書類(確定申告書の控えなど)を準備して手続きします。
⚠ 加入前に知っておきたい注意点
- 40か月未満の解約は元本割れします(納付12か月未満は解約手当金0円)。
- 共済金の貸付を受けると、借入額の10分の1が掛金から差し引かれ実質的な負担が生じます。
- 2024年10月改正で、解約後2年以内に再加入した場合の掛金は損金・必要経費に算入できません。短期の解約・再加入による節税は不可です。
よくある質問(FAQ)
経営セーフティ共済は個人事業主でも加入できますか?
はい。継続して1年以上事業を行っている個人事業主も加入できます。ただし業種ごとの資本金・従業員数の要件を満たす必要があります。掛金は全額を必要経費に算入できます。
掛金はいくらから始められますか?
月額5,000円から200,000円まで、5,000円単位で自由に設定できます。積立の上限は総額800万円です。加入後も増額・減額が可能です。
40か月未満で解約すると損をしますか?
はい。掛金納付月数が40か月未満だと解約手当金が掛金総額を下回り元本割れします(12か月未満は0円)。40か月以上の納付で全額(100%)が戻ります。
2024年10月の改正で何が変わりましたか?
共済契約を解約して再加入した場合、解約日から2年間は掛金を損金・必要経費に算入できなくなりました。短期の解約・再加入を繰り返す節税目的の利用が制限されています。
共済・保険・借入を1か所で管理する
共済の掛金や借入をまとめて記録しておけば、決算前に資料を集め直す手間がなくなります。
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