介護保険の自己負担は、本人の合計所得金額160万円以上かつ世帯の65歳以上の年金収入等が単身280万円以上なら2割、220万円以上かつ単身340万円以上なら3割です。2026年8月1日から2027年7月31日までの分は、2025年(前年)の所得で判定されます。
情報基準日:2026-09-10
7月の下旬になると、要介護・要支援の認定を受けている方の自宅に「介護保険負担割合証」という薄い1枚が届きます。被保険者証(介護保険証)と違ってこの1枚は毎年切り替わり、2026年8月1日から2027年7月31日までの自己負担が1割・2割・3割のどれになるかが書かれています。ところが「毎年届く紙」として封も切らずに引き出しへ、という家庭は少なくありません。この記事では、負担割合証の見方、1割・2割・3割の判定基準、届いてから最初に確認する3か所、そして割合が1段階上がると月いくら増えるのかを、公的資料と編集部の試算で整理します。
この記事の結論
- 負担割合証の有効期間は8月1日から翌年7月31日までの1年間。被保険者証の認定有効期間とは別物で、途中で差し替わることもある。
- 判定は毎年8月1日を基準日とし、前年1月1日〜12月31日の所得で行う。2026年度分は2025年の所得で決まっている。
- 2割・3割は「本人の合計所得金額」と「同一世帯の65歳以上全員の年金収入+その他の合計所得金額」の2段階で判定する。片方だけでは決まらない。
- 実際に2割・3割になっている人は少数。公表資料では1割91.8%・2割4.6%・3割3.6%。
- 割合が1段階上がっても、月の自己負担は高額介護サービス費の上限で頭打ちになる。効き方が大きいのは割合より上限区分のほう。
- 同じ8月1日に切り替わる「負担限度額認定証」は、2026年8月1日から食費・居住費の金額そのものが引き上げられた。施設入所・ショートステイがある人はこちらの確認が先。
介護保険負担割合証とは——「何割払うか」だけが書かれた1枚
介護保険負担割合証は、介護サービスを使ったときに利用者が事業者へ支払う割合(1割・2割・3割)を証明する書類です。市区町村が住民税の所得情報をもとに職権で判定し、要介護・要支援の認定を受けている方と、総合事業の事業対象者の全員に交付します。申請して取りに行くものではありません。
使い方は単純で、被保険者証と一緒に保管し、サービスを利用するときに事業者へ提示します。事業者は負担割合証で割合を確認したうえで請求額を計算するため、提示がないと正しい請求ができません。神戸市は公式FAQで「介護保険サービスを利用する際には必ず事業者に提示してください」と明記しています。
注意したいのは、この1枚には要介護度も支給限度額も書かれていないことです。書かれているのは氏名・被保険者番号・負担割合・適用期間だけ。「介護の情報が全部載った紙」ではないので、要介護度を確認したいときは被保険者証のほうを見ます。
1割・2割・3割はどう決まるのか【2026年8月からの判定基準】
負担割合は、本人の合計所得金額と、同一世帯にいる65歳以上(第1号被保険者)全員の「年金収入+年金以外の合計所得金額」という2つの指標を組み合わせて判定します。どちらか一方だけでは決まらないのがこの制度の分かりにくいところです。
図1|負担割合の判定基準(2026年8月1日〜2027年7月31日)
| 負担割合 | 本人の合計所得金額 | 同一世帯の65歳以上の「年金収入+その他の合計所得金額」 |
|---|---|---|
| 3割 | 220万円以上 | 単身340万円以上/2人以上463万円以上 |
| 2割 | 160万円以上 | 単身280万円以上/2人以上346万円以上(3割の基準に該当しない場合) |
| 1割 | 上記のいずれにも当たらない方(本人の合計所得金額160万円未満、市区町村民税非課税、生活保護受給中など) | |
出典:岡山市「介護保険サービス利用時の負担割合について」および厚生労働省作成リーフレット。基準額は全国共通です。
「合計所得金額」は年収そのものではない
ここでいう合計所得金額は、地方税法上の合計所得金額(収入から必要経費を差し引き、所得控除をする前の額)から、土地建物等の譲渡所得に係る特別控除額を除いた金額です。さらに、合計所得金額に給与所得または公的年金等に係る雑所得が含まれる場合は、その給与所得の金額または公的年金等所得の合計額から10万円が控除されます(控除後がマイナスになる場合は0円)。
つまり「年金の振込額が280万円だから2割」という読み方は誤りです。65歳以上で公的年金だけを受け取っている方の場合、年金収入から公的年金等控除を引いたあとの雑所得が合計所得金額に入ります。判定の第2指標である「年金収入+その他の合計所得金額」のほうは、非課税年金(遺族年金・障害年金)を含む年金収入の額そのものと、年金以外の所得を足した数字を使います。2つの指標で「所得」の作り方が違うという点が、自己判定を難しくしている最大の原因です。
「世帯」は住民票の世帯。40〜64歳は所得にかかわらず1割
判定に使う「世帯」は、住民基本台帳上の世帯です。同居していても住民票の世帯が別なら第2指標には入らず、逆に別居していても住民票が同一世帯なら入ります。ここが世帯分離の話につながる部分ですが、負担割合以外の制度では別居配偶者も判定に入るものがあるため、単純な損得では判断できません(詳しくは世帯分離で介護費用は本当に下がるのかで整理しています)。
また、40〜64歳の第2号被保険者は、特定疾病で認定を受けてサービスを利用する場合でも所得にかかわらず一律1割です。2割・3割の判定は65歳以上(第1号被保険者)だけの話になります。
いつ届き、いつからいつまで有効か——1年サイクルの全体像
負担割合証は「前年の所得が確定してから、8月に切り替える」という決まったサイクルで動いています。ここを押さえておくと、届いた紙をいつ捨ててよいかも自然に分かります。
図2|負担割合証の1年サイクル(2026年度分)
2025年1月1日〜12月31日
判定に使う所得の対象期間。この1年間の所得で2026年度の割合が決まる。
2026年6月〜7月
市区町村が住民税の所得情報をもとに職権で判定。本人の申請は不要。
2026年7月中旬〜下旬
認定を受けている方・事業対象者の全員へ郵送で交付。新規に認定を受ける方は認定結果の通知と同時。
2026年8月1日
判定基準日/新しい割合の適用開始。8月利用分から新しい割合で請求される。
2027年7月31日
有効期間の満了。翌8月1日からは新しい1枚に切り替わる。
出典:神戸市「介護保険負担割合証のよくある質問と回答」(2026年6月19日最終更新)、岡山市「介護保険サービス利用時の負担割合について」をもとに編集部作成。
注意点は、この有効期間は被保険者証(認定)の有効期間とは一致しないことです。要介護認定の有効期間が12月までであっても、負担割合証は7月31日で切れます。2枚の紙の期限が別々に走っていると覚えておくと混乱しません。
届いたら最初に確認する3か所
封を開けたら、次の3か所だけは確認してください。所要は1分程度です。
確認できたら、被保険者証と同じケースに入れて保管します。ケアマネジャーや事業者から「新しい負担割合証を見せてください」と言われる時期でもあるので、しまい込まずに手元へ置いておくのが実用的です(担当ケアマネの見直しを考えている方はケアマネジャーの選び方と変更手続きもあわせてどうぞ)。
パターン別——自分はどこで判定されているか
単身世帯(世帯に65歳以上が本人だけ)
第2指標は「単身」の列で見ます。本人の合計所得金額が160万円以上でも、年金収入+その他の合計所得金額が280万円未満なら1割です。逆に220万円以上あっても340万円未満なら3割にはならず2割にとどまります。第1指標だけを見て「2割になるはず」と身構える必要はありません。
夫婦とも65歳以上(世帯に第1号被保険者が2人以上)
第2指標は「2人以上」の列(346万円/463万円)を使い、世帯にいる65歳以上全員の年金収入とその他の合計所得金額を合算します。ただし第1指標(本人の合計所得金額)は個人ごとに見るため、夫が2割で妻が1割、という組み合わせはよく起こります。神戸市も「負担割合の判定は個人毎に行うため、夫婦でも負担割合が異なることがあります」と説明しています。
総合事業の事業対象者
要介護・要支援の認定を受けていなくても、基本チェックリストで事業対象者になった方には負担割合証が交付されます。訪問型・通所型サービスの利用時に必要になるため、認定を受けていないからといって捨ててはいけません。
認定を受けていない65歳以上
そもそも交付されません。「近所には届いたのにうちには来ない」という相談の多くはこのケースです。まだ認定を受けていない段階なら、負担割合証を待つのではなく、地域包括支援センターへの相談から始めます。
割合が1段階上がると、月いくら増えるのか【編集部試算】
「2割になった」と分かったとき、実際にいくら増えるのかが最も知りたいところです。ここは公表された数字がないため、区分支給限度基準額をいっぱいまで使った場合という条件をそろえて編集部で試算しました。
在宅サービスの区分支給限度基準額は2019年10月の改定以降据え置かれており、要支援1が5,032単位、要支援2が10,531単位、要介護1が16,765単位、要介護2が19,705単位、要介護3が27,048単位、要介護4が30,938単位、要介護5が36,217単位です。ここでは1単位10円として計算します(実際の単価は地域区分により10円〜11.40円で変わるため、都市部ほど下の金額より大きくなります)。
図4|要介護3で限度額いっぱいまで使った場合の月額自己負担(編集部試算・1単位10円)
区分支給限度基準額27,048単位(要介護3)×10円=270,480円を基準に編集部が試算。地域区分によって単価が上がる地域では金額はさらに大きくなります。
限度額を使い切る前提なら、1割から2割で月27,048円、1割から3割で月54,096円の増加になります。年額に直すと約32万円・約65万円です。ただし現実には限度額をいっぱいまで使う人は多くなく、さらに次に説明する上限がかかります。
負担割合より効くのは「上限区分」——高額介護サービス費という頭打ち
1か月に支払った介護サービスの自己負担が一定額を超えると、超えた分が高額介護サービス費として払い戻されます。上限額は所得区分ごとに次のように決まっています。
- 課税所得690万円以上の方がいる世帯……月140,100円(世帯)
- 課税所得380万円以上690万円未満の方がいる世帯……月93,000円(世帯)
- 上記以外の市区町村民税課税世帯……月44,400円(世帯)
- 市区町村民税非課税世帯……月24,600円(世帯)。うち年金収入等が一定額以下の方は15,000円(個人)
- 生活保護を受給している方など……月15,000円(個人)
ここが理解の分かれ目です。3割になっても、一般的な課税世帯であれば月44,400円で頭打ちになります。先ほどの要介護3の試算では3割で81,144円でしたが、実際の支払いは44,400円までで、差額は後から戻ってきます。つまり負担割合が1段階上がることそのものより、上限額の区分が44,400円から93,000円・140,100円へ上がることのほうが、家計へのインパクトは大きいのです。
図5|損しないポイント
- 高額介護サービス費は初回だけ申請が必要な自治体が多い。該当したのに申請していないと戻ってこない。市区町村から「支給申請のお知らせ」が届いたら必ず出す。
- 上限額は世帯単位。夫婦とも介護サービスを使っている世帯では、2人分を合算して超過分が戻る。
- 福祉用具の購入費、住宅改修費、施設の食費・居住費、支給限度額を超えた全額自己負担分は高額介護サービス費の対象外。ここは頭打ちにならない。
- 医療費と介護費の両方が重い年は、高額医療・高額介護合算療養費(年額の上限)も使える。
上限額の考え方や合算制度の使い方は高額介護サービス費と合算療養費で詳しく整理しています。
同じ8月1日に切り替わるもう1枚——負担限度額認定証は2026年8月から金額が変わった
特別養護老人ホームや老人保健施設への入所、ショートステイを使っている方には、負担割合証とは別に「介護保険負担限度額認定証」が関係します。こちらは食費・居住費の自己負担を軽減する証で、有効期間はやはり8月1日から翌年7月31日です。
2026年8月1日から、この負担限度額認定の金額そのものが引き上げられました。根拠は令和8年厚生労働省告示第88号で、利用者負担段階を分ける基準額と、食費・居住費の負担限度額・基準費用額の両方が動いています。負担割合証だけを見て「今年も1割のままだった」と安心していると、施設の請求額が上がっている理由に気づけません。
図6|2026年8月1日から変わった主な金額(負担限度額認定)
| 項目 | 2026年7月まで | 2026年8月から |
|---|---|---|
| 第2段階と第3段階(1)を分ける基準額 | 80.9万円 | 82.65万円 |
| 食費の基準費用額(1日) | 1,445円 | 1,545円 |
| 第3段階(1)の食費(1日) | 650円 | 680円 |
| 第3段階(2)の食費(1日) | 1,360円 | 1,420円 |
| 第3段階(2)の居住費・多床室(1日) | 430円 | 530円 |
| 第3段階(2)の居住費・ユニット型個室(1日) | 1,370円 | 1,470円 |
出典:小美玉市「令和8年8月からの介護保険制度の見直しについて(負担限度額)」(掲載日2026年6月2日)、令和8年厚生労働省告示第88号、介護保険最新情報vol.1481。第1段階・第2段階の食費と、第1〜第3段階(1)の居住費は据え置きです。
第3段階(2)でユニット型個室に入所している場合、居住費が1日100円上がると30日でおよそ3,000円、食費の60円と合わせると月およそ4,800円の増になります。制度の詳細と申請手順は介護施設の食費・居住費を下げる「負担限度額認定」、施設種別ごとの費用感は介護施設の種類と費用相場にまとめています。
イレギュラー・現場でよくある対応
1. 8月になっても届かない
認定を受けている方に届かない場合は、宛先不明で市区町村へ返送されている可能性があります。神戸市は「区役所・支所に返送されていない場合は、再発行の申請が必要」と案内しています。まず窓口へ電話で返戻の有無を確認し、返送されていなければ再交付を申請します。逆に、認定も事業対象者の判定も受けていない方には、そもそも交付されません。
2. 紛失した・汚してしまった
再交付の申請書を市区町村の窓口かウェブサイトから入手して提出します。多くの自治体が被保険者証と共通の「再交付申請書」を使っており、本人・家族・ケアマネジャー(代理)のいずれからでも申請できます。
3. 事業者に提示し忘れたまま使ってしまった
事業者は負担割合を確認できないと請求額を計算できないため、いったん高い割合や全額での請求になることがあります。実務では、後から負担割合証を提示して事業者に請求を訂正してもらうか、市区町村へ償還払いの手続きをして差額を受け取る流れになります。提示を忘れたことに気づいた時点で、その月の請求が確定する前に事業者へ連絡するのが最も手数が少ない方法です。
4. 有効期間の途中で割合が変わった
世帯員の状況が変われば期間の途中でも変更されます。神戸市は変更が起こる例として「65歳到達・転居・離死別等」を挙げています。世帯にいた65歳以上が転出すれば第2指標の合算対象が減り、逆に同居していた家族が65歳になれば増えます。新しい負担割合証が届いたら、古いほうを必ず処分し、事業者にも差し替えを伝えます。
5. 確定申告や修正申告をしたあとに割合が変わった
所得が修正・更正されると、さかのぼって負担割合が変わることがあります。1割から2割へ遡及した場合は、すでに支払った分との差額を追加で納めることになります。医療費控除などで申告をやり直す予定がある方は、介護の自己負担にも影響しうる点を念頭に置いてください。
6. 引っ越し(転入)した
岡山市は「転入された方は前住所地への所得状況確認後に、さかのぼって一部負担金の割合が見直される場合があります」と案内しています。転入直後に受け取った負担割合証が暫定的な内容になっていることがあるため、転入から数か月後に差し替えが届いても慌てないようにしておきます。
相場観と編集部の見方
まず前提として、2割・3割は多数派ではありません。厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会(第107回・2023年7月10日)参考資料では、利用者に占める割合は1割が91.8%、2割が4.6%、3割が3.6%と示されています。9割以上は1割のままで、「今年から2割になるのでは」と身構える必要がある人は限られます。
そのうえで編集部の見方を3つ書きます。第一に、負担割合証は「読む紙」ではなく「照合する紙」です。前年と割合が同じなら、確認は適用期間と氏名だけで終わります。変わっていたときだけ、前年に何があったかを思い出す作業に入ればよく、毎年じっくり読み込む必要はありません。
第二に、割合が上がったときの「打ち手」は多くありません。判定は前年の所得で機械的に行われるため、届いた紙を見てから当年の割合を下げる方法は基本的にありません。現実的な対応は、高額介護サービス費の申請漏れがないかを確認すること、限度額を超えた全額自己負担分が発生していないかケアプランを点検すること、そして施設入所やショートステイがあるなら負担限度額認定の該当可否を確認することです。割合そのものではなく、割合の外側にある軽減制度を取りこぼさないことが実利につながります。
第三に、世帯分離は「負担割合を下げる手段」としては期待しすぎないほうがよいと考えます。第2指標は住民票上の世帯で見るため理屈としては効きますが、第1指標(本人の合計所得金額)は個人ごとで変わりませんし、国民健康保険料や後期高齢者医療の保険料など他の負担が上がる場合もあります。制度をまたいだ総額で比較するべき論点です。
よくある質問
介護保険負担割合証はいつ届きますか?
すでに要介護・要支援の認定を受けている方や事業対象者には、毎年7月中旬から下旬に郵送されます。これから認定を受ける方には、認定結果の通知とあわせて交付されます。有効期間は8月1日から翌年7月31日までの1年間です。
2026年度の負担割合は、いつの所得で決まりますか?
2025年1月1日から2025年12月31日までの所得で判定されます。判定基準日は毎年8月1日で、その年の8月利用分から新しい割合が適用されます。
年金収入がいくらから2割負担になりますか?
年金収入の額だけでは決まりません。2割になるのは、本人の合計所得金額が160万円以上で、かつ同一世帯の65歳以上の「年金収入+年金以外の合計所得金額」が単身世帯で280万円以上(65歳以上が2人以上の世帯では346万円以上)の場合です。合計所得金額は年金の振込額そのものではなく、公的年金等控除などを差し引いた後の金額をもとに計算します。
夫婦で負担割合が違うのはなぜですか?
負担割合の判定は個人ごとに行うためです。世帯合算で見るのは「同一世帯の65歳以上の年金収入+その他の合計所得金額」という第2の指標だけで、第1の指標である本人の合計所得金額は一人ひとり異なります。そのため夫が2割、妻が1割といった組み合わせは珍しくありません。
40歳から64歳でも2割・3割になりますか?
なりません。40歳から64歳の第2号被保険者は、所得にかかわらず一律1割です。2割・3割の判定は65歳以上の第1号被保険者だけが対象です。
負担割合証を提示し忘れるとどうなりますか?
事業者は負担割合を確認できないため、正しい割合で請求できません。実務上はいったん高い割合や全額での請求になり、後から負担割合証を提示して請求を訂正してもらうか、市区町村へ償還払いの手続きをして差額を受け取ることになります。気づいた時点で早めに事業者へ連絡してください。
有効期間の途中で負担割合が変わることはありますか?
あります。世帯員が65歳に達した、転居した、死別・離別したなど世帯の状況が変わった場合や、確定申告・修正申告により所得が修正・更正された場合には、期間の途中で、あるいはさかのぼって負担割合が変更されることがあります。
3割になったら支払いはどこまで増えますか?
1か月の自己負担には高額介護サービス費による上限があり、一般的な市区町村民税課税世帯であれば月44,400円で頭打ちになります。課税所得380万円以上690万円未満の方がいる世帯は93,000円、690万円以上の方がいる世帯は140,100円です。ただし福祉用具の購入費、住宅改修費、施設の食費・居住費、支給限度額を超えた全額自己負担分はこの上限の対象外です。
認定を受けていないのに負担割合証が届きません。手続きは必要ですか?
負担割合証は要介護・要支援の認定を受けている方と総合事業の事業対象者にのみ交付されるため、認定を受けていない方には届きません。介護サービスの利用を検討している段階であれば、負担割合証を待つのではなく、お住まいの地域包括支援センターに相談して要介護認定の申請から始めてください。
あなたの体験を聞かせてください
この手続きで「実際はこうだった」「ここでつまずいた」という経験があれば、体験談募集フォームから教えてください。許諾をいただいたものだけ、出所を明示して記事に反映します。
出典と基準日
本記事は2026年8月22日時点の公表情報にもとづいて作成しています。負担割合の基準額は全国共通ですが、申請書の様式や再交付の窓口、高額介護サービス費の申請の要否は市区町村によって運用が異なります。実際の手続きの前に、お住まいの市区町村の最新の案内で必ずご確認ください。
- 岡山市「介護保険サービス利用時の負担割合について」(負担割合の判定基準、合計所得金額の定義、交付時期、転入時の遡及)
- 神戸市「介護保険負担割合証のよくある質問と回答」2026年6月19日最終更新(判定基準日、判定に使う所得の期間、夫婦で割合が異なる理由、届かない場合・紛失した場合の対応)
- 小美玉市「令和8年8月からの介護保険制度の見直しについて(負担限度額)」2026年6月2日掲載、令和8年厚生労働省告示第88号、介護保険最新情報vol.1481(2026年8月からの食費・居住費の改定)
- 厚生労働省 社会保障審議会介護保険部会(第107回・2023年7月10日)参考資料(負担割合別の利用者構成比)
- 厚生労働省「3割負担について」リーフレット(3割判定の基準額)
- 区分支給限度基準額は2019年10月改定以降の単位数(要支援1 5,032単位〜要介護5 36,217単位)
暮らしの手続き全体の流れは暮らしの手続きガイド、同じく毎年夏に切り替わる医療保険の負担については後期高齢者医療の保険料もあわせてご覧ください。
