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事業継続力強化計画(ジギョケイ)とは【2026年版】認定のメリットと申請の流れ|防災設備の特別償却16%と補助金加点、2027年3月31日の期限

倉庫で非常用の飲料水と発電機を点検する作業服の社員

本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれます。紹介する順序や評価は、公的機関の一次情報および各社の公式情報をもとに編集部が独自に判断しており、広告の有無で内容を変えていません。

結論の要点|何が得か・いつまでに・いくら
何が得か防災・減災の事前対策をまとめた計画を経済産業大臣に認定してもらう制度です。認定を受けると①防災設備の特別償却16% ②日本政策金融公庫の低利融資など金融支援 ③一部の補助金での加点 ④認定ロゴマークの使用といった措置が用意されています。
いつまでに税制措置(中小企業防災・減災投資促進税制)は2027年3月31日までに認定を受けた事業者が対象。しかも認定を受けた日から1年以内に対象設備を取得して事業に使う必要があります。設備を先に買ってしまうと使えません。
いくら申請自体は無料(電子申請)。税制は取得価額の16%を通常の減価償却に上乗せして初年度に費用計上できる特別償却で、たとえば500万円の自家発電設備なら初年度に80万円分の追加償却という計算になります。

※本記事は編集部が中小企業庁の公表資料をもとに整理したものです(基準日:2026年7月27日)。中小企業庁は令和8年度税制改正の内容を後日掲載するとしているため、設備投資の前に必ず最新の実施要領をご確認ください。

「BCP(事業継続計画)を作らないといけないのは分かっているが、何十ページも書く余裕がない」。中小企業の現場でよく聞く話です。事業継続力強化計画(通称ジギョケイ)は、そうした中小企業向けに取り組みやすいBCPの入口として国が用意した認定制度です。書式は数ページで、費用もかかりません。それでいて、設備投資の税制優遇や補助金の加点といった実利がついてきます。ここでは、何が得なのか・どう申請するのか・どこでつまずくのかを整理します。

目次

認定を受けると何が得なのか(4つの措置)

措置内容注意点
税制中小企業防災・減災投資促進税制。計画に記載した対象設備について特別償却16%認定日から1年以内の取得・事業供用が条件。税額控除ではなく償却の前倒し
金融支援日本政策金融公庫の低利融資、信用保証の別枠など認定=融資決定ではない。審査は別途
補助金の加点ものづくり補助金など、一部の補助金で審査時の加点公募要領に明記されている回のみ。毎回対象とは限らない
信用・広報認定ロゴマークを名刺・サイト・提案書に使用可。認定事業者一覧に掲載使用規約とロゴマニュアルの確認が必要

このほか、損害保険会社によっては認定事業者向けに保険料の割引を設けている場合があります。取引先から防災体制の説明を求められる場面が増えており、「国の認定を受けている」と一言で示せることを実利と考える会社もあります。

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申請から設備投資までのタイムライン

STEP 1 | 準備
自社のリスクを洗い出す
事業所の所在地について、自治体のハザードマップで想定される浸水・土砂災害・震度を確認します。「自社にとって何が起きうるか」が計画の出発点で、ここが具体的でないと審査で修正を求められやすい部分です。
STEP 2 | 計画づくり
手引きに沿って初動対応と事前対策を決める
中小企業庁が公開している「策定の手引き」と様式に沿って、安否確認の方法、避難、資金繰り、代替生産や在庫の確保などを記載します。単独型のほか、取引先などと組む連携型もあります。
STEP 3 | 申請
電子申請システムから提出(無料)
単独型・連携型ともに電子申請です。窓口への持ち込みや郵送ではありません。2回目以降の申請では、前の計画の実施報告書の添付が必要です。
STEP 4 | 審査・認定
経済産業大臣の認定
記載が不十分な場合は修正依頼が入ります。中小企業庁は「申請計画審査におけるよくある修正依頼」を公開しているので、提出前に目を通しておくと往復が減ります。
STEP 5 | 認定日から1年以内
対象設備を取得して事業に使う
ここが税制のカギです。認定前に取得した設備は対象になりません。納期の長い設備は、認定のタイミングと発注時期をそろえて計画してください。
STEP 6 | 決算・申告
特別償却16%を適用
申告時に認定書の写しなど所定の書類を添付します。顧問税理士がいる場合は、認定を受けた時点で共有しておくと申告時に慌てません。
期限
税制は2027年3月31日までの認定分
中小企業防災・減災投資促進税制の対象は、2027年3月31日までに認定を受けた事業者です。設備投資を予定しているなら、逆算して認定を先に済ませる必要があります。

ここを外すと使えない・損する4点

⚠ 順番と期限を間違えると効果がゼロになります
  • 設備の購入は認定の後。税制は「認定を受けた日から1年以内に取得し、事業の用に供した設備」が対象です。先に買ってから申請しても、その設備には適用できません。
  • 計画に書いていない設備は対象外。認定後に「これも入れておけばよかった」となっても後付けはできません。導入予定の設備は計画段階で漏れなく記載します。
  • 補助金の加点は毎回あるとは限りません。「ジギョケイを取れば補助金に有利」と一般化して語られがちですが、実際には公募要領の加点項目に明記されている回だけです。狙っている補助金の最新の公募要領を必ず確認してください。
  • 特別償却は減税ではなく前倒しです。初年度の費用が増えて税負担は軽くなりますが、その分だけ翌年以降の減価償却費は減ります。トータルの損金額が増えるわけではない点は、資金繰り計画のうえで押さえておく必要があります。

対象になる設備のイメージ

対象は「自然災害等への事前対策に資する設備」で、機械装置については取得価額100万円以上のものが対象とされています。代表例は次のとおりです。

特別償却16%の効果イメージ(取得価額別・初年度の追加償却額)
100万円16万円 300万円48万円 500万円80万円 1,000万円160万円

※通常の減価償却に加えて、初年度に「取得価額×16%」を損金算入できるという意味です。対象設備の例:自家発電設備、浄水装置、揚水ポンプ、排水ポンプ、制震・免震装置など。器具備品や建物附属設備にもそれぞれ取得価額の下限が定められています。最新の対象範囲は実施要領でご確認ください。

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税務相談や申告書の作成は税理士にしかできません。無資格の代行業者へ丸投げするとリスクがあります。依頼先が正規の税理士かは公式サイトで検索・確認できます。

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似ている3つの計画認定、どう使い分ける?

計画主な狙い代表的なメリット
事業継続力強化計画防災・減災(BCPの入口)防災設備の特別償却16%・金融支援・加点
経営力向上計画生産性向上・経営改善中小企業経営強化税制、金融支援、補助金の加点
先端設備等導入計画設備投資による労働生産性向上固定資産税(償却資産)の軽減

3つは排他ではなく、目的が違えば併用も検討できます。設備投資を予定しているなら、どの計画がその設備に効くのかを先に整理してから発注するのが定石です。

実務でつまずきやすいところ

  • リスクの記載が一般論になっている。「地震が起きる可能性がある」ではなく、自社の所在地のハザードマップに基づいて想定される事象と影響を書くことが求められます。中小企業庁が公開している「よくある修正依頼」でも指摘の定番です。
  • 認定までの期間を見込んでいない。申請すればすぐ認定されるわけではありません。補助金の締切に間に合わせたい場合や、設備の納期がある場合は、後ろから逆算して余裕をもって申請してください。
  • 取りっぱなしになる。計画には期間があり、更新(2回目以降)の申請では実施報告書の添付が必要です。訓練や見直しを行っていないと、更新時に書くことがなくなります。
  • 社内で共有されていない。安否確認の連絡手段や集合場所を決めても、従業員が知らなければ機能しません。認定は出発点で、年1回の訓練とセットにして初めて実効性が出ます。

取るべきか(編集部の見方)

優先度が高いのはこんな会社

浸水想定区域や土砂災害警戒区域に事業所がある/製造ラインが止まると納品が止まる/1〜2年以内に自家発電や防災設備の投資を予定している/ものづくり補助金など加点対象の補助金を狙っている。この場合、費用ゼロで税制と加点の両方に手が届くため、取らない理由が乏しくなります。

急がなくてよいケース

設備投資の予定がなく、狙っている補助金の公募要領にも加点の記載がない場合、直接の金銭メリットは限定的です。それでも計画づくり自体には意味がありますが、「認定を取れば何かもらえる」という期待で動くと肩透かしになります。まず自社が使う出口(税制・加点・融資)を決めてから申請するのが実務的です。

外注するかどうか

申請書の分量は他の計画認定に比べて多くなく、手引きとQ&Aが公開されているため自社作成で通している企業も多い制度です。代行サービスもありますが、まずは手引きを読み、中小機構のポータルや商工会・商工会議所の相談を使ってから判断しても遅くありません。

経理コストを下げる次の一手

記帳の外注可否を決めたら、経費管理や資金繰りの効率化もあわせて見直すと、トータルのコスト削減につながります。

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よくある質問

申請にお金はかかりますか?

国に納める費用はありません。電子申請システムから無料で申請できます。費用が発生するのは、外部の専門家に策定を依頼した場合の報酬や、計画に沿って導入する設備の購入費です。中小企業基盤整備機構による策定支援や、商工会・商工会議所の相談も活用できます。

認定を受ければ補助金は必ず有利になりますか?

いいえ。加点が受けられるのは、その補助金の公募要領に加点項目として明記されている場合に限られます。ものづくり補助金など一部の補助金で加点対象とされてきましたが、公募回によって扱いが変わることがあります。申請前に、狙っている補助金の最新の公募要領で加点項目を確認してください。

先に設備を買ってしまいました。税制は使えますか?

その設備については使えません。中小企業防災・減災投資促進税制は、認定を受けた日から1年以内に、計画に記載された対象設備を取得して事業の用に供した場合に適用されます。順番が逆になると適用外です。今後の投資に備えて認定を取っておく、という考え方に切り替えることになります。

すでにBCPを作っています。あらためて申請する意味はありますか?

あります。事業継続力強化計画は国の認定制度で、認定を受けて初めて税制・金融支援・加点・ロゴマーク使用といった措置の対象になります。自社ですでにBCPがあるなら、その内容を所定の様式に落とし込む作業が中心になるため、ゼロから作るより負担は軽くなります。

出典・参考

補助金の全体像と申請の進め方は補助金・助成金の使い方ガイドにまとめています。

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この記事を書いた人

みんなのミカタナビ編集部です。運営者・たくの編集方針のもと、相続・出産・退職・補助金など「知らないと損する手続きとお金」を、公的機関の一次情報と体験談の取材をもとに時系列で整理しています。数値・期限は必ず公式情報で裏取りし、出典を明記します。

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