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経営力向上計画は、設備投資の即時償却や10%の税額控除、低利融資、補助金審査での加点までまとめて狙える「中小企業の万能パスポート」です。認定に費用はかからず、GビズIDと数枚の書類で申請できます。この記事では制度の全体像・3つのメリット・申請5ステップ・注意点を、2026年7月時点の公式情報にもとづいてわかりやすく整理します。
この記事のポイント
- ✓ 認定を受けると即時償却または取得価額10%の税額控除(資本金3,000万円超は7%)が選べる
- ✓ 日本政策金融公庫の低利融資・信用保証の拡大など金融支援も対象
- ✓ ものづくり補助金など各種補助金の審査で加点される
- ✓ 経営強化税制の適用期限は2027年3月31日(2026年度末)まで
※本記事は2026年7月24日時点の情報です。制度は改正されることがあるため、申請前に必ず中小企業庁「経営力向上支援」および「経営力向上計画申請プラットフォーム」で最新情報をご確認ください。
経営力向上計画とは?
経営力向上計画とは、中小企業等経営強化法にもとづき、人材育成・コスト管理・設備投資などで自社の経営力を高めるために作成する計画です。事業分野ごとの担当省庁(主務大臣)に申請して認定を受けると、税制・金融・補助金の各支援が受けられます。申請はGビズIDプライムを取得したうえで、オンラインの申請プラットフォームから行うのが基本です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 中小企業者・個人事業主・一部の中堅企業(業種ごとの資本金・従業員基準あり) |
| 主なメリット | ①税制優遇(即時償却/取得価額の10%税額控除・資本金3,000万円超は7%)②金融支援(低利融資・信用保証の拡大等)③補助金審査での加点 |
| 設備類型 | A類型(生産性向上)・B類型(収益力強化)・D類型(経営資源集約化)・E類型(経営規模拡大) ※C類型は2025年4月1日で廃止 |
| 申請先 | 事業分野の主務大臣(オンライン申請プラットフォーム経由) |
| 認定費用 | 申請自体は無料(証明書取得や専門家報酬は別途) |
| 税制の適用期限 | 2027年3月31日(2026年度末)まで |
即時償却も税額控除も「決算で効く」
税制優遇は、設備を取得して事業に使い始めた年度の申告ではじめて効きます。取得日・支払日・使用開始日が帳簿と証憑で一致していないと、決算期に確認へ時間を取られます。日々の記帳を会計ソフトで固めておくと、この確認が短時間で終わります。
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経営力向上計画の3つのメリット
最大の魅力は税制優遇です。認定計画にもとづき対象設備を取得すると、通常は数年かけて費用計上する減価償却を初年度に全額(即時償却)にできるか、取得価額の10%(資本金3,000万円超の法人は7%)を法人税・所得税から直接差し引く税額控除を選べます。設備投資の資金繰りが一気に軽くなります。あわせてものづくり補助金や省力化投資補助金の審査で加点されるため、補助金申請とセットで準備するのが定石です。
申請から税制優遇までの流れ(5ステップ)
- GビズIDプライムを取得:オンライン申請に必須のアカウント。取得に数週間かかることがあるため早めに準備します(取得方法はこちら)。
- 設備の証明書・確認書を取得:A類型は設備メーカー経由で工業会等の証明書を、B・D・E類型は税理士・公認会計士の事前確認を受けたうえで経済産業局の確認書を取得します。いずれも設備取得の前に必要です。
- 経営力向上計画を策定し申請:設備や取り組みを計画書に記載し、証明書・確認書を添えて主務大臣に申請します。
- 認定後に対象設備を取得:認定を受けてから設備を取得します(順序を誤ると優遇を受けられません)。
- 税務申告で優遇を適用:確定申告・法人税申告の際に所定の書類を添付し、即時償却または税額控除を適用します。
設備の「取得」は支払で証明する
制度によっては、認定前の発注や支払が対象外になることがあります。注文書・請求書・振込記録の3点が同じ日付軸で並んでいれば、後から見ても取得の時期を説明できます。
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申請前に押さえたい注意点
⚠ 順序と期限に要注意
- 設備の取得は「認定後」が原則。先に買ってしまうと税制優遇の対象外になる場合があります。
- 証明書・確認書は設備取得前に取得する必要があり、発行に日数がかかります。
- 経営強化税制の適用期限は2027年3月31日。年度末は申請が混み合うため余裕を持って動きます。
- C類型(デジタル化設備)は2025年4月1日で廃止済みです。
認定後は毎年の実績で見られる
計画期間中は、設備の稼働状況や賃上げ・投資の実績を求められる場面があります。年度をまたいで同じ勘定科目で記帳していれば集計はすぐ終わりますが、科目がぶれていると再集計に数日かかります。
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よくある質問
経営力向上計画の認定に費用はかかりますか?
計画の申請・認定自体は無料です。ただしA類型の工業会証明書やB・D・E類型で必要な税理士・公認会計士の事前確認には、別途手数料や報酬が発生する場合があります。
個人事業主でも申請できますか?
はい、業種ごとの資本金・従業員数の基準を満たす中小企業者であれば、個人事業主も申請できます。青色申告をしていれば設備投資の税制優遇を活かしやすくなります。
補助金と経営力向上計画は併用できますか?
併用できます。むしろ認定を受けていると、ものづくり補助金など多くの補助金の審査で加点され採択されやすくなります。補助金で受け取った設備の会計処理は補助金の会計処理と圧縮記帳もあわせてご確認ください。
