海外に販路を広げたい中小事業者がまず使うべきは、無料の「新規輸出1万者支援プログラム」で伴走支援を受けつつ、越境ECサイト構築は小規模事業者持続化補助金(補助率2/3)、大型の設備投資・ブランディングはものづくり補助金グローバル枠(上限3,000万円)を組み合わせる形です。この記事では2026年時点で使える主な制度と申請の流れを整理します。
- ✓ 海外販路開拓の入口は無料の「新規輸出1万者支援プログラム」(相談・商談マッチング)
- ✓ 越境ECサイト構築費は小規模事業者持続化補助金(補助率2/3)の対象になり得る
- ✓ 大型の設備・ブランディングはものづくり補助金グローバル枠(上限3,000万円)
- ✓ 旧「JAPANブランド育成支援事業」はものづくり補助金グローバル枠に統合済み
本記事は2026年7月20日時点の公表情報にもとづきます。金額・要件・公募状況は変わるため、申請前に必ず各制度の公式サイト(ジェトロ・ものづくり補助金総合サイト・全国商工会連合会)で最新情報を確認してください。
越境EC・海外販路開拓で使える主な制度
海外展開の支援は「①無料の相談・マッチング」「②販路開拓の補助金」「③大型投資の補助金」の3層で考えると整理しやすくなります。
| 制度名 | 支援内容・上限額 | 補助率 | 主な対象 |
|---|---|---|---|
| 新規輸出1万者支援プログラム | 相談・海外バイヤーとの商談マッチング・越境EC支援など(登録無料) | ― | 中堅・中小企業 |
| ものづくり補助金 グローバル枠 | 100万〜3,000万円(設備・ブランディング・プロモーション費) | 1/2(小規模・再生は2/3) | 海外展開に取り組む中小企業 |
| 小規模事業者持続化補助金 | 越境ECサイト構築・出展・海外展示商談会参加など(原則50〜200万円) | 原則2/3 | 小規模事業者 |
補助率で比べるとどう違う?
補助率は「かかった経費のうち補助金でまかなえる割合」です。持続化補助金とものづくり補助金(小規模事業者)はいずれも2/3で、自己負担は3分の1が目安になります。
新規輸出1万者支援プログラムの使い方
経済産業省・中小企業庁・ジェトロ・中小機構が連携する伴走支援です。登録は無料で、次のステップで進みます。
- ジェトロのサイトから無料で登録する(中堅・中小企業が対象)。
- 電話またはオンライン面談で、輸出したい商品や希望を伝える。
- 状況に合ったジェトロ事業・支援機関のサービスを提案してもらう。
- BtoBマッチングサイト(e-Venue・Japan Street)に商品を登録する。
- 商談会・越境EC・ハンズオン支援などに参加し、輸出開始を目指す。
申請前に確認したい注意点
- 補助金は原則後払い(精算払い)。採択後も一旦は自己資金で支出する必要があります。
- 補助対象経費・上限額・補助率は公募回や申請枠ごとに異なるため、必ず最新の公募要領を確認してください。
- 「新規輸出1万者支援プログラム」は現金給付ではなく無料の伴走支援。補助金と組み合わせて使うのが基本です。
よくある質問
越境ECのサイト構築費用に補助金は使えますか?
小規模事業者持続化補助金の販路開拓費として、越境ECサイトの構築や出展、海外展示商談会への参加費が対象になり得ます(補助率は原則2/3)。ものづくり補助金グローバル枠でもブランディング・プロモーション費が対象です。対象範囲は申請枠や公募回で異なるため、公募要領を確認してください。
新規輸出1万者支援プログラムでは補助金がもらえますか?
このプログラム自体は現金給付ではなく、無料の相談・海外バイヤーとのマッチング・商談会・越境EC支援を提供する伴走支援です。登録は無料で、持続化補助金やものづくり補助金と組み合わせて活用します。
JAPANブランド育成支援事業はまだ利用できますか?
単独の公募は2022年度(令和4年度)を最後に終了し、現在はものづくり補助金の「グローバル市場開拓枠 海外市場開拓(JAPANブランド)類型」に統合されています。補助上限は3,000万円です。
