持続化補助金 第20回の申請受付は2026年11月5日〜12月15日17時。実質の締切は様式4の発行受付が終わる12月4日で、GビズIDプライムの取得には数週間かかります。2026年9月16日時点。
まず結論:本当の締切は12月15日ではありません
- 申請受付:2026年11月5日(木)開始/12月15日(火)17:00締切
- 実質の分岐点:事業支援計画書(様式4)の発行受付締切=12月4日(金)。公募要領は「受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません」と明記しています
- いくら:補助上限50万円・補助率2/3。インボイス特例で+50万円、賃金引上げ特例で+150万円、両方で+200万円(最大250万円)
- 今すぐやること:GビズIDプライムの取得。公募要領は「取得には数週間程度を要します」としており、11月に動き出すと間に合いません
- 採択後も長い:採択発表は2027年3月頃、交付決定はさらに1〜2か月後。交付決定前の発注・契約・支払いは補助対象外です
小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回の公募要領(第8版・2026年7月21日改版)が公開されています。締切は12月15日ですが、そこから逆算すると9月から動き出さないと間に合わない工程がいくつもあります。この記事は、公募要領と補助金事務局の公表スケジュールをもとに、編集部が「いつまでに何を終えるか」を逆算カレンダーの形に整理したものです。基準日は2026年9月16日です。
第20回・逆算カレンダー(申請から補助金受取まで)
- いま(9月中旬)〜9月末
GビズIDプライムを取得する
電子申請システムの利用にはGビズIDプライム(またはメンバー)のアカウントが必要です。公募要領は取得に数週間程度かかると明記しています。暫定GビズIDプライムアカウントは使えません。すでに持っている人も、登録情報が古いと額の確定を受けられないため、法人名・住所などを最新化しておきます。
- 9月中
申請資格の足元を確認する
過去に持続化補助金(一般型・コロナ特別対応型・低感染リスク型・創業型)で採択された事業者は、様式第14「事業効果および賃金引上げ等状況報告書」を提出済みでないと申請できません。また創業型との重複申請は不可、同一事業者の応募は1件のみです。
- 9月〜10月上旬
商工会・商工会議所に相談を入れる
本補助金は「商工会・商工会議所の支援を受けながら取り組む事業」であることが要件です。社外の代理人だけで相談や様式4の発行依頼を行うことはできません。秋は窓口が混むため、早めに面談枠を押さえます。
- 10月
経営計画・補助事業計画(様式2)を書き上げる
売上高・売上総利益の増加という定量的な成果を、市場や顧客ニーズの分析と根拠つきで書く必要があります。第三者の支援を受けた場合は、相手方と支援金額の記載が必須。記載がないと虚偽の報告として不採択・交付決定取消になります。
- 10月〜11月
見積を集める
発注総額1件あたり50万円超(税込)は2者以上の相見積が必要です。中古品は金額にかかわらず全て相見積が必須で、理由書による随意契約は認められません。
- 2026年11月5日(木)
申請受付開始
電子申請システムでのみ受付。郵送は一切受け付けません。申請先URLは公募要領公開時点で調整中とされているため、事務局サイトで最新情報を確認します。
- 11月中〜下旬
様式4の発行依頼を出す(実質のヤマ場)
商工会地区は電子申請システム内から依頼し、窓口で面談のうえ発行。商工会議所地区は発行を受けたPDFを自分でアップロードします。発行されるまで申請を完了できません。年末の窓口混雑を考えると、11月中の依頼が現実的なラインです。
- 2026年12月4日(金)
事業支援計画書(様式4)発行の受付締切
ここが本当の締切です。公募要領は「受付締切以降の発行依頼は、いかなる理由があってもできません」と明記しています。要件を満たさないと判断された場合も発行されません。
- 2026年12月15日(火)17:00
申請受付締切
添付書類のファイル形式・ファイル名・添付場所の不備があると審査されません。パスワード付きファイルも内容確認ができず不備扱いになります。
- 2027年3月頃
採択発表(予定)
申請数により変動します。採択通知書だけでは補助事業を始められません。
- 採択後1〜2か月
見積書等の提出 → 交付決定
交付決定日より前の発注・契約・支払いは補助対象外です。ここを勘違いして先に発注してしまう失敗が最も痛い形で効きます(展示会等の出展申込みのみ例外)。
- 2028年2月29日(火)
見積書等の提出期限
この日までに見積書等の提出がないと採択取消しになります。
- 2028年3月31日(金)
補助事業実施期限
この日までに事業を終え、支払いまで完了させる必要があります。実績報告書の提出期限は2028年4月10日(月)です。
特例を使うと上限はいくらになるか
特例の組み合わせ別・補助上限額(第20回)
補助率は2/3。賃金引上げ特例のうち直近の課税所得がゼロ以下の赤字事業者は3/4に上がり、赤字賃上げ加点による優先採択の対象にもなります。ただし特例の要件を1つでも満たさないと、上乗せ分だけでなく補助金全体が交付対象外になる点に注意してください。
ここで落ちる:期限とルールの急所
ここで落ちる:期限とルールの急所
- 様式4は12月4日で完全に閉まる。「いかなる理由があってもできません」という表現は公募要領の原文どおりです。体調不良も年末の繁忙も通用しません。申請締切の11日前が実質の締切だと考えてください。
- 交付決定前の発注・支払いは1円も対象にならない。採択通知書が届いても、まだ始められません。交付決定は採択発表から概ね1〜2か月後です。展示会等への出展申込みだけが例外ですが、請求書の発行日が交付決定日以後である必要があります。
- 広報費とウェブサイト関連費は各30万円(税込)が上限、しかも単独申請不可。「ホームページ制作だけ」では申請できません。必ず他の経費と組み合わせます。
- 1取引10万円超(税抜)の現金払いは不可。原則は銀行振込です。小切手・手形・相殺による決済も認められません。
- 第三者の支援を受けたら必ず申告する。支援料の有無にかかわらず、様式2の該当項目に相手方と金額を書かないと、虚偽の報告として不採択・交付決定取消になります。高額なアドバイス料を請求する業者への注意喚起も公募要領に明記されています。
- 単価50万円(税抜)以上の設備は処分制限財産。補助金を受け取った後も、一定期間は勝手に売却・廃棄できません。
あなたの場合はこう:立場別の確認事項
過去に持続化補助金を受けたことがある
様式第14「事業効果および賃金引上げ等状況報告書」を提出済みであることが申請の前提です。事業実施期間終了日の属する月の翌月から1年が経過し、かつ報告を完了している必要があります。代表者が変わっていても「過去の補助事業者」に該当します。まずここを確認しないと、計画づくりが無駄になります。
インボイス登録済み・登録予定
2021年9月30日〜2023年9月30日の属する課税期間で一度でも免税事業者だった、または2023年10月1日以降に創業した事業者が対象です。過去にインボイス枠・インボイス特例で採択され補助事業を実施した事業者は対象外です。補助事業終了時点で登録を受けていることが条件になります。
賃上げを予定している
2027年4月1日から2028年3月31日までの12か月と、その前年同月の12か月を比べ、従業員1人あたり給与支給総額を年平均3.0%以上増やすのが要件です。補助事業終了予定日を2028年3月31日に設定する必要があり、事業スケジュールそのものが縛られます。上限は魅力的ですが、達成できないと補助金全体が出ません。
直近が赤字の事業者
賃金引上げ特例に取り組む事業者のうち、直近1期または直近1年間の課税所得がゼロ以下なら、補助率が2/3から3/4に上がり、赤字賃上げ加点による優先採択の対象になります。法人は法人税申告書別表一・別表四、個人は確定申告書第一表の写しを提出します。
創業したばかり
申請時点で開業していない創業予定者は対象外です。開業届を出していても、開業日が申請日より後なら申請できません。また<創業型>(第4回は2026年11月5日受付開始)とは同時に申請できないため、どちらで出すかを先に決める必要があります。
自分で書くか、支援を受けるか
自分で書くか、支援を受けるか — 編集部の判断材料
公募要領は「事業者自らが検討しているような記載が見られない場合や、自らが検討していなかったことが発覚した場合、評価に関わらず不採択・交付決定取消となります」と明記しています。丸投げは制度設計上そもそも想定されていません。そのうえで、どこまで人の手を借りるかは判断の余地があります。
堅実に済ませたい人はここまで
商工会・商工会議所の支援は制度に組み込まれた無料の伴走です。様式4の発行のために面談があり、その場で計画の穴を指摘してもらえます。多くの事業者はここまでで十分に申請まで到達できます。追加費用はかかりません。
外部の支援を使う場合の見方
中小企業診断士や認定支援機関に依頼する選択もあります。ただし着手金・成功報酬とも様式2への記載が義務で、隠すと取消になります。成功報酬が補助額の相当割合に及ぶ提案は、手取りベースで何が残るかを計算してから判断してください。公募要領自体が高額なアドバイス料への注意を促しています。
立ち止まったほうがよいケース
補助金は後払いで、自己負担が先に発生します。補助率2/3なら3分の1は自己資金です。手元資金の目処が立たないまま賃上げ特例で上限まで狙うのは、達成できなかったときに全額不交付となるリスクが大きすぎます。
※当編集部は申請支援事業者と提携しておらず、上記は判断材料としての整理です。
よくある質問
第20回の申請締切はいつですか?
申請受付開始は2026年11月5日(木)、申請受付締切は2026年12月15日(火)17:00です。ただし事業支援計画書(様式4)の発行受付締切が12月4日(金)に設定されており、この日を過ぎると理由を問わず発行を受けられません。様式4がなければ申請を完了できないため、実質的な締切は12月4日です。
GビズIDはいつまでに取得すればよいですか?
電子申請システムの利用にはGビズIDプライムまたはGビズIDメンバーのアカウントが必要で、公募要領は取得に数週間程度を要すると案内しています。11月の受付開始に間に合わせるなら、遅くとも9月中には申請しておくのが安全です。暫定GビズIDプライムアカウントは使用できません。
補助金はいくらまでもらえますか?
補助上限は50万円、補助率は2/3です。インボイス特例の要件を満たすと50万円、賃金引上げ特例を満たすと150万円、両方を満たすと200万円が上乗せされ、最大250万円になります。賃金引上げ特例のうち直近の課税所得がゼロ以下の赤字事業者は、補助率が3/4に引き上げられます。
採択されたら、すぐに設備を発注してよいですか?
いけません。発注・契約・支払いができるのは「補助金交付決定通知書」に記載された交付決定日以降です。採択通知書だけでは補助事業を開始できず、交付決定は採択発表から概ね1〜2か月かかります。交付決定日前に行った発注や支払いは補助対象外になります。
ホームページの制作費だけで申請できますか?
できません。ウェブサイト関連費は単独での申請が認められておらず、必ず他の経費と組み合わせる必要があります。また補助金交付申請額の上限は30万円(税込)です。広報費も同様に単独申請が不可で、上限30万円(税込)となっています。
店舗の開設・移転を伴う取り組みなら
販路開拓の一環で店舗や事務所を移すときは、工事の予約が取れる時期から逆算すると補助事業の期間内に収まります。
- 交付申請とは?採択後の手続きと交付決定までの流れ
- 実績報告書の書き方|提出期限と必要な証拠書類
- 補助金はいつもらえる?申請から入金までの流れ
- 補助金で買った設備は勝手に売れない|財産処分の制限
出典と注意書き
出典(2026年9月16日再確認)
- 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募 公募要領(第8版・2026年7月21日改版)https://r6.jizokukahojokin.info/doc/r6_koubover8_ip20.pdf
- 商工会議所地区 補助金事務局(スケジュール・最新のお知らせ)https://r6.jizokukahojokin.info/
- 商工会地区 補助金事務局https://official.jizokukanb.com/
- 中小企業庁「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>(第20回)の公募要領を公開しました」https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/kobo/2026/260527002.html
- GビズIDhttps://gbiz-id.go.jp/top/
本記事は編集部が公募要領および補助金事務局の公表情報をもとに整理したものです(専門家監修記事ではありません)。公募要領は改定されることがあり、日程も変更される場合があります。申請前に必ず事務局サイトで最新版をご確認ください。
