自分が使える補助金・助成金を30秒でチェック(無料・登録不要)

戒名の値段と決め方【2026年版】信士・信女は30万〜50万円・院号は100万円超も|菩提寺への連絡を葬儀社より先にする理由

日本の寺院の和室。低い黒木の机に白木の位牌、硯と墨、筆置きの筆、和紙が置かれ、障子越しの朝の光が差し込んでいる

身内の葬儀の打ち合わせで、菩提寺から「戒名(かいみょう)はどうされますか」と聞かれて言葉に詰まる方は少なくありません。金額の一覧表が示されるわけでもなく、「お気持ちで」と言われて余計に迷う。この記事は、戒名の値段が何で決まるのか、位号(いごう)のランクごとの目安はいくらか、そして順番を間違えると後から取り返しがつかなくなる点を、費用調査と各宗派の説明にもとづいて整理したものです。
(記載の金額は2026年8月時点で確認できる調査・寺院の公表情報にもとづく目安です。戒名料は法定価格ではなく、地域・寺院・宗派・故人の生前の関わりによって大きく変わります。)

結論の要点
  • 戒名は「院号・道号・戒名・位号」の4つで構成され、値段を左右するのは主に位号のランクと院号の有無です。
  • 目安は信士・信女で30万〜50万円、居士・大姉で50万〜80万円、院号がつくと100万円を超えることもあります。
  • 葬儀全体のお布施の全国平均は約23万7,000円(鎌倉新書 第4回お葬式に関する全国調査)。戒名料はこれに含めて示される寺院と、別立ての寺院があります。
  • 菩提寺があるなら、葬儀社に依頼する前にまず菩提寺へ連絡する。順番を逆にすると、納骨や法要で断られる例があります。
  • 浄土真宗は「戒名」ではなく法名(釋◯◯)、日蓮宗は法号。呼び方も費用の考え方も宗派で異なります。
目次

戒名の値段は「位号のランク」でほぼ決まる

戒名は上から順に、寺院や社会への貢献をあらわす院号、故人の人柄や趣味を表す道号、仏弟子としての名である戒名(狭義の2文字)、性別・年齢・信仰の篤さを示す位号の4つで構成されます。このうち金額の差を生むのは、実質的に位号のランクと院号の有無です。

位号ランク別・戒名料(お布施)の目安
050万円100万円帯の左端が下限、右端が上限の目安信士・信女30万〜50万円居士・大姉50万〜80万円院信士・院信女80万〜100万円院居士・院大姉100万円〜
位号は成人男性が信士・居士、成人女性が信女・大姉。子どもには童子・童女、幼児には孩児・孩女などが使われます。金額は目安で、同じ位号でも寺院により差があります。

依頼から授与までの流れ|「菩提寺が先」を外さない

戒名でこじれる原因のほとんどは金額そのものではなく、連絡の順番です。葬儀社を先に決め、葬儀社が手配した僧侶に戒名をつけてもらったあとで菩提寺に納骨を申し出て断られる、という流れが典型です。菩提寺がある場合は、逝去の連絡と同時に相談してください。

戒名を授かるまでの時系列
  1. 【当日】菩提寺へ最初に電話する

    逝去したら、葬儀社より先に菩提寺へ連絡し、枕経・通夜・葬儀の日程と戒名について相談します。

  2. 【当日〜翌日】葬儀社を決める

    菩提寺の意向(寺院の会館を使うかなど)を確認してから葬儀社を決めます。順番を逆にすると納骨で断られることがあります。

  3. 【通夜の前】故人の人柄を住職に伝える

    仕事・趣味・信仰の関わりを伝えます。位号の希望や、先祖の戒名とのバランスもこの場で相談します。

  4. 【通夜〜葬儀】戒名の漢字と読み方を確認する

    白木位牌に記された戒名を、その場で必ず読み合わせて確認します。

  5. 【葬儀当日】お布施を渡す

    戒名料を別包みにするか読経と合算かは寺院により異なるため、表書きを事前に確認しておきます。

  6. 【四十九日まで】本位牌を発注する

    彫りに2〜3週間かかるため、葬儀直後に発注します。

パターン別の分岐|菩提寺の有無で選択肢が変わる

「戒名にいくら払うか」の前に決まっているのは、そもそも誰から授かるかです。ここを取り違えると金額の比較自体が意味を持ちません。

状況戒名を授かる相手費用の考え方と注意点
菩提寺がある菩提寺の住職選択の余地は基本的にない。先祖の位号と釣り合いを取るのが慣例で、親より高いランクは避けるのが一般的。
菩提寺がない葬儀社が手配する僧侶読経+戒名で定額を提示するプランが多い。将来入る墓が寺院墓地なら、その寺の宗派と合うかを先に確認する。
浄土真宗所属寺(法名を授与)戒名ではなく法名(釋◯◯/釋尼◯◯)。位号によるランクの考え方を取らない立場のため、他宗派の相場をそのまま当てはめない。
戒名をつけない授からず俗名のまま費用はかからないが、寺院墓地への納骨を断られることがある。宗旨宗派不問の霊園・納骨堂・樹木葬なら受け入れられるのが一般的。

戒名料はお布施として寺へ直接渡すお金で、葬儀社の見積書には載らない扱いが一般的です。総額を見誤らないためには、見積書に含まれる費用と別途かかる費用を、事前相談の段階で分けて確認しておくとよいでしょう。確認する項目の一覧は葬儀社の選び方と見積もりの取り方で扱っています。

現場で起きるイレギュラーと、その場での対応

葬儀社・寺院・終活の相談窓口が公開している事例をたどると、戒名のつまずきは金額よりも「順番」と「確認漏れ」に集中していました。以下は編集部が公開情報を読み比べて要約したもので、特定の個人の体験談ではありません。

つまずきやすい4つの場面
  • 直葬・火葬式のあとで納骨を断られた/菩提寺に相談せず火葬だけ済ませ、後日「読経も戒名もないので納骨はできない」と言われる。宗派によっては改めて枕経からやり直すよう求められることもあります。
  • 先祖より高いランクをつけて親族から指摘された/位牌を並べたときにバランスが崩れます。仏壇の先祖の位牌を写真に撮り、住職に見せて相談するのが確実です。
  • 金額を聞けないまま当日を迎えた/「お気持ちで」と返されたら、「同じ位号の方はどれくらい包まれることが多いですか」と過去の目安として尋ねる、または檀家総代・親族の年長者に聞く方法があります。
  • 民間の戒名授与サービスを使ったら菩提寺に受け入れられなかった/低額で授与するサービスは存在しますが、菩提寺がある場合は原則として認められません。使うなら菩提寺がない前提で。

相場観と、編集部としての価値判断

数字を並べ直すと、戒名料は「信士・信女で30万〜50万円、居士・大姉で50万〜80万円」という帯が最も広く示されています。一方で葬儀全体のお布施の全国平均は約23万7,000円(鎌倉新書 第4回お葬式に関する全国調査)で、読経と戒名を合算した実際の支払いは、位号別の目安を単純に足した額よりも下に着地していることが読み取れます。位号別の目安は「その位号を単独で依頼した場合の上限に近い数字」として受け取るのが実態に近いと考えます。

そのうえで編集部の判断は次の3点です。第一に、ランクを上げること自体に費用対効果を求めないこと。位号は寺院・社会への貢献に対して贈られる称号で、金額で買う等級ではありません。第二に、削るなら戒名ではなく葬儀形式で削ること。一般葬から家族葬・一日葬に変えたときの差額は数十万円規模で、戒名のランクを1段下げるより影響が大きい選択です(葬儀の種類と費用相場で比較しています)。第三に、菩提寺との関係を金額だけで測らないこと。年忌法要・納骨・墓の管理まで含めれば、関係は数十年続きます。

よくある質問

戒名の値段はいくらが普通ですか?

位号によって帯が変わります。信士・信女で30万〜50万円、居士・大姉で50万〜80万円、院号がつくと80万円以上、院居士・院大姉では100万円を超える例もあります。ただし法定価格ではなく、地域と寺院で差があります。葬儀全体のお布施の全国平均は約23万7,000円です。

戒名をつけないとどうなりますか?

費用はかかりませんが、菩提寺や寺院墓地への納骨を断られることがあります。位牌も俗名で作ることになります。宗旨宗派不問の霊園・納骨堂・樹木葬、公営墓地であれば俗名のままでも受け入れられるのが一般的です。菩提寺がある場合は、事前に理由も添えて相談してください。

浄土真宗にも戒名はありますか?

浄土真宗では戒名ではなく法名と呼び、釋(釋尼)に2文字を続ける形が基本です。位号によるランク付けの考え方を取らない立場のため、他宗派の位号別の相場をそのまま当てはめることはできません。日蓮宗では法号と呼びます。

戒名料はいつ、どのように渡しますか?

葬儀当日に読経のお布施とあわせて渡すのが一般的です。戒名料を別包みにするか合算するかは寺院によって異なるため、表書きを含めて事前に確認してください。白封筒または奉書紙に包み、袱紗から出して切手盆や小さな盆に載せて差し出します。

生前に戒名を授かることはできますか?

できます。多くの宗派で授戒会(じゅかいえ)などを通じて生前に授かる道があり、本人が住職と話しながら決められる点が利点です。菩提寺に相談してください。生前に授かった場合、位牌に朱を入れて存命であることを示す慣習があります。

あなたの体験を聞かせてください

この手続きで「実際はこうだった」「ここでつまずいた」という経験があれば、体験談募集フォームから教えてください。許諾をいただいたものだけ、出所を明示して記事に反映します。

あわせて読みたい

迷ったときの相談先

戒名や法要の作法は宗派と寺院で異なります。まずは菩提寺へ、菩提寺がない場合はお住まいの自治体の消費生活センターや、葬儀社の事前相談窓口で見積もりの内訳を確認してください。相続の手続きが絡む場合は、法務局の「遺言書保管制度」や税務署の相談窓口など公的な窓口が無料で利用できます。

▶ 相続・お葬式ガイドで手続きの全体像を確認する

葬儀社の選び方と見積もりの取り方【2026年版】|お布施と葬儀社費用の線引き、相見積もりの進め方

出典

  • 株式会社鎌倉新書「第4回 お葬式に関する全国調査」(お布施の全国平均23万6,900円)
    https://www.kamakura-net.co.jp/newstopics/7269/
  • 位号・院号の意味と位号別のお布施の目安については、葬儀事業者および寺院が公開する解説を複数比較して帯として示しています(2026年8月確認)。
  • 浄土真宗の法名、日蓮宗の法号の呼称は各宗派の公式解説にもとづきます。

本記事は一般的な情報の整理であり、特定の寺院・宗派の見解を代表するものではありません。金額は目安であり、実際の額は菩提寺・葬儀社にご確認ください。基準日:2026年8月29日。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

みんなのミカタナビ編集部です。運営者・たくの編集方針のもと、相続・出産・退職・補助金など「知らないと損する手続きとお金」を、公的機関の一次情報と体験談の取材をもとに時系列で整理しています。数値・期限は必ず公式情報で裏取りし、出典を明記します。

目次