結論:中小企業省力化投資補助金<カタログ注文型>は、公式カタログに登録された省力化製品を選び、販売事業者と共同申請するだけで、製品本体+導入経費の1/2(従業員数に応じて上限200万〜1,000万円、賃上げ達成なら最大1,500万円)が補助される制度です。公募回の締切がない「随時受付」なので、導入したいタイミングで申請できます(2026年7月18日時点)。本記事は、製品カタログの選び方から申請8ステップ、対象経費・注意点までを公式情報だけで解説します。補助金全体の基礎は補助金・助成金の完全ガイドをご覧ください。
この記事のポイント
- ✓ カタログから選ぶだけ。随時受付で公募回の締切なし(2026年7月18日時点)
- ✓ 補助率1/2・上限は従業員数で決まり、賃上げ達成で最大1,500万円に引き上げ
- ✓ 申請は販売事業者との共同申請。事業計画づくりをサポートしてもらえる
- ✓ 交付決定前の購入は対象外。GビズIDプライムの事前取得が必須
カタログ注文型とは|「選んで頼む」だけの省力化補助金
中小企業省力化投資補助金<カタログ注文型>は、人手不足に悩む中小企業等がIoT・ロボットなどの汎用製品を導入する費用の一部を国が補助する制度です。最大の特徴は、補助対象があらかじめ「製品カタログ」に登録された製品に限定されていること。自分で設備の仕様書を書く必要がなく、カタログから製品を選んで販売事業者に連絡すれば、申請も販売事業者が共同でサポートしてくれます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 人手不足の状態にある中小企業等(日本国内で法人登記等があること) |
| 補助対象 | カタログに登録された省力化製品(製品本体価格+導入経費) |
| 補助率 | 1/2以下 |
| 補助上限額 | 従業員数で変動:200万〜1,000万円(賃上げ達成で300万〜1,500万円) |
| 受付 | 随時受付(公募回ごとの締切なし・2026年7月18日時点) |
| 申請方法 | GビズIDプライム+販売事業者との共同電子申請 |
| 事業期間 | 交付決定日から原則12か月以内に導入・実績報告 |
補助上限額は従業員数で決まる【2026年3月19日改定後】
2026年3月19日の制度改定で、従業員20名以下の区分の補助上限額が引き下げられました(改定前の条件が適用されるのは2026年3月16日17:00までに不備なく受理された申請のみ)。現在の上限額は次のとおりです。賃上げ目標(事業場内最低賃金を3.0%以上増加+給与支給総額を6%以上増加)を達成する計画を立てると、カッコ内の額まで引き上げられます。
なお、賃上げは「上限を上げるためのオプション」ですが、制度全体の基本要件として、補助事業終了後3年間で労働生産性を年平均成長率(CAGR)3.0%以上向上させる事業計画の策定が必要です。事業計画のつくり方の基本は事業計画書の書き方で解説しています。
製品カタログの選び方|まず「作業」から逆引きする
カタログ注文型の使い方で最も重要なのが製品選びです。おすすめの手順は「製品から探す」のではなく「省力化したい作業から逆引きする」こと。公式サイトの製品カタログには、無人フォークリフト(AGF)、パワーアシストスーツ、自動フライヤー、電子棚札システム、3Dプリンタ、清掃・検査系ロボットなど幅広いカテゴリが登録されており、2026年に入ってからも毎月のように新カテゴリが追加されています。
カタログに欲しい製品がない場合は、オーダーメイドの設備投資に対応する同補助金の「一般型」や、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の検討に切り替えましょう。実際の製品・販売事業者は公式サイトで検索できます。公式サイトで製品カタログを検索して対象製品を確かめる(閲覧は無料・会員登録不要です)。
申請の流れ8ステップ|入口は「販売事業者からの招待」
申請〜補助金受取までの8ステップ
- 1GビズIDプライム取得(発行に時間がかかるため最優先で準備)
- 2製品カタログから製品を選定
- 3販売事業者を選定し、サポート窓口(電話・メール)へ連絡
- 4販売事業者と共同申請(販売事業者からの招待を受けて専用フォームから申請。公式サイト上に申請入口はない)
- 5交付決定後、補助事業を実施(原則12か月以内に導入)
- 6実績報告(支払い・導入の証憑を提出。報告用写真撮影アプリの利用可)
- 7補助金交付(額の確定後に支払い請求→入金)
- 8事業実施効果報告(完了後3年間、毎年度報告。実地検査あり)
STEP1のGビズIDプライムは全ての国の補助金電子申請の共通パスポートです。取得手順はjGrantsの使い方とGビズIDプライム取得ガイドで詳しく解説しています。提出書類は従業員名簿・決算書(貸借対照表と損益計算書)・納税証明書などで、法人は履歴事項全部証明書(発行3か月以内)も必要です。人手不足の状態を示す書類(時間外労働時間・従業員減少・求人募集の証明のいずれか)が求められる点がこの補助金ならではの特徴です。
補助対象になる経費・ならない経費
| 区分 | 対象になる | 対象にならない(主な例) |
|---|---|---|
| 製品本体価格 | 機械装置、工具・器具、専用ソフトウェア・情報システムの購入費 | 中古品/交付決定前に購入した製品/消費税 |
| 導入経費 | 設置作業・運搬費・動作確認・マスタ設定等の導入設定費用 | 交付決定前に発生した費用/移動交通費・宿泊費/委託・外注費/申請代行費/消費税 |
⚠ 発注タイミングに注意
交付決定前に購入した製品や発生した費用は一切補助対象になりません。「先に買って後から申請」は不可です。また、補助金申請・報告に係る申請代行費も補助対象外と公式に明記されています。
メリット・デメリットを正直に比較
メリット
- 随時受付で導入タイミングに合わせて申請できる
- 販売事業者が申請を共同でサポートしてくれる
- 性能・価格が事前審査された登録製品なので選定の失敗リスクが小さい
- ファイナンス・リース取引での導入も可能
- 上限内なら2回目以降の申請も可能(累計上限あり)
デメリット・注意点
- カタログ掲載製品しか選べない(オーダーメイド不可)
- 補助率1/2のため半分は自己負担。入金は後払い
- 賃上げ目標を掲げて未達成なら補助額が減額される
- 完了後3年間の効果報告義務+実地検査がある
- 2026年3月改定で20名以下の上限額が引き下げられた
⚠ 申請の入口は公式サイトにはありません
申請は販売事業者からの招待を受けて専用フォームから行う仕組みです。公式サイト上に申請フォームはないため、「申請ページが見つからない」と探し続ける必要はありません。まず製品と販売事業者を決めて連絡するのが正しい順番です。
補助金は原則後払いのため、導入資金は一時的に全額立て替える必要があります。手元資金に不安がある場合は、つなぎ融資などの資金繰り対策もあわせて検討してください。
よくある質問
カタログ注文型に締切はありますか?
公募回ごとの締切はなく、随時受付です(2026年7月18日時点)。ただし2026年3月19日の制度改定で補助上限額が変更されたように、条件は途中で変わることがあります。申請前に必ず公式サイトで最新の条件を確認してください。
どんな製品が対象ですか?
公式の製品カタログに登録された省力化製品のみが対象です。無人フォークリフト(AGF)、パワーアシストスーツ、自動フライヤー、電子棚札システム、3Dプリンタなど製造・物流・飲食・サービスの幅広いカテゴリがあり、新しいカテゴリ・製品が随時追加されています。
自分ひとりで申請できますか?
できません。カタログ注文型は製品の販売事業者と共同で事業計画を策定し、共同事業実施者として申請する仕組みです。販売事業者からの招待を受けて専用フォームから申請します。なお申請代行業者への代行費は補助対象外です。
賃上げしないと申請できませんか?
賃上げは補助上限額を引き上げるためのオプションで、必須ではありません。ただし基本要件として労働生産性を年平均3.0%以上向上させる事業計画が必要で、全従業員の賃金が最低賃金を超えていることなどの要件もあります。賃上げ目標を掲げて申請し、正当な理由なく未達成だった場合は補助額が減額されます。
2回目の申請はできますか?
可能です。各申請における補助額の合計が累計補助上限額(各申請時点の補助上限額×2)に達するまで複数回の応募・交付申請ができます。2回目以降は賃金台帳など追加書類の提出が必要です。
出典(2026年7月18日時点の公式情報)
本記事の数値・要件はすべて上記の公式ページで確認したものです(基準日:2026年7月18日)。制度は随時更新されるため、申請時は必ず公式サイトの最新情報をご確認ください。補助金選びに迷ったら補助金・助成金の完全ガイドや30秒でできる補助金かんたん診断もご活用ください。
