自分が使える補助金・助成金を30秒でチェック(無料・登録不要)

死亡保険金の請求のやり方【2026年版】時効は死亡日の翌日から3年|請求できるのは受取人本人だけ・入金は書類到着から5営業日が目安

死亡保険金の請求書類とA4の申請用紙、朱肉と印鑑、ボールペンが並ぶ木の机の静物

親や配偶者が亡くなったあと、生命保険の死亡保険金は「黙っていても振り込まれるお金」ではありません。保険会社は契約者が亡くなったことを自動では知らないため、受取人が自分で請求して、はじめて支払われます。しかも請求できる権利には3年の時効があります。

この記事では、死亡保険金を請求する手順を「いつ・誰が・何を持って」の形で時系列に整理し、保険がどこの会社にあるか分からないときの調べ方、受取人がすでに亡くなっていた場合の対応、そして税金の扱いまでをまとめます。基準日は2026年8月3日です。

この記事の結論(まず、これだけ)

いつまでに亡くなった日の翌日から3年(保険法95条の消滅時効)。実務上は死亡から2〜4週間以内に保険会社へ連絡するのが標準です。
誰がやる原則、保険証券に記載された受取人本人だけ。喪主でも、長男でも、受取人でなければ請求できません。
いくら受取人が相続人なら500万円×法定相続人の数まで相続税が非課税(国税庁No.4114)。
入金まで生命保険の約款は書類が保険会社に到着してから5営業日が一般的な目安。確認が必要な場合は延びます。
目次

死亡保険金の請求は、いつ何をするか(時系列)

葬儀と役所の手続きに追われる時期と重なりますが、保険金の請求は四十九日を待つ必要はありません。むしろ、葬儀費用の立て替えを取り戻す意味でも早めに動いたほうが楽になります。

死亡直後〜1週間

保険証券・通帳・郵便物を集める

保険証券が見つからなくても、通帳の口座振替履歴に保険料の引き落としが残っていれば会社名が特定できます。年末に届く「生命保険料控除証明書」も有力な手掛かりです。

1〜2週間

保険会社のコールセンターに連絡する

伝えるのは、証券番号・被保険者の氏名・死亡日・死因(病死か事故かで必要書類が変わります)・連絡する人の続柄。この電話で請求書類一式が郵送されます。

2〜4週間

請求書類と添付書類を揃える

保険会社所定の請求書、死亡診断書(死体検案書)のコピー、被保険者の住民票除票または戸籍、受取人の戸籍抄本と本人確認書類、受取人の印鑑証明書などが一般的です。

書類到着から5営業日

指定口座に入金される

生命保険の約款は5営業日程度を支払期限とするのが一般的です。ただし死因の確認や告知内容の調査が必要な場合は、この期限が延長されます。

契約が分からないとき

生命保険契約照会制度を使う

生命保険協会が加盟全社に「契約の有無」を一括照会してくれる制度。利用料はWEB申請6,000円・書面申請7,000円(1名につき)です。

10か月

相続税の申告期限

相続税がかかる場合の申告・納付期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10か月。保険金の額が確定していないと申告書が作れないため、逆算するとここが実質的な締切です。

3年

請求権が時効で消滅する

保険法95条により、保険給付を請求する権利は行使できるときから3年で時効消滅します。過ぎた分は原則として受け取れません。

申請しないと消えるお金・期限を過ぎると損すること

放置すると損をする4つのポイント

  • 3年の時効:時効は自動で成立するのではなく、保険会社が「時効です」と主張(援用)して初めて成立します。実務上は3年を過ぎても書類が揃えば応じる会社が多いものの、確実ではありません。期待せず、3年以内に請求してください。
  • 非課税枠500万円×法定相続人の数:受取人が相続人でなければ、この非課税枠は使えません。孫や内縁のパートナーを受取人にしている契約は、非課税枠の対象外です(国税庁No.4114)。
  • 入院給付金・通院給付金の請求漏れ:亡くなる前の入院分の給付金は、死亡保険金とは別枠で請求できます。同じ請求書で一緒に手続きできる会社が多いので、最後の入院期間を必ず申告してください。
  • 受取人変更をしないまま放置した契約:受取人が先に亡くなっている契約は、受取人の法定相続人全員が請求人になります。全員分の戸籍と印鑑証明が必要になり、手続きが一気に重くなります。生前に変更しておけば避けられます。

あなたの場合はどうなるか(パターン別)

あなたの状況 やること 注意点
自分が受取人になっている自分だけで請求できる。他の相続人の同意は不要保険金は受取人固有の財産で、遺産分割の対象外。ただし相続税の計算には含まれます
受取人が先に亡くなっている受取人の法定相続人全員が受取人になる法定相続分ではなく全員が均等で受け取るのが原則。全員分の戸籍・印鑑証明が必要で、期間も長くなります
受取人が認知症・入院中指定代理請求人の登録があるか確認する登録がなければ成年後見の申立てが必要になることも。契約時に付けている特約なので、まず保険会社に確認を
保険に入っていたか分からない通帳・控除証明書を探す→それでも不明なら照会制度照会で分かるのは契約の有無だけ。金額・受取人・保障内容は各社に個別請求が必要です
相続放棄を考えている受取人が自分なら、放棄しても保険金は受け取れるただし放棄した人は「相続人」ではないため、非課税枠500万円は使えません(法定相続人の数の計算には含まれます)
受取人が「相続人」と書いてある死亡時点の法定相続人が受取人になる古い契約に多い書き方。誰が相続人かを確定するため、出生から死亡までの戸籍が必要になります

現場でつまずくところ(体験談で多く語られること)

ここからは公的な資料には載らない、実際に手続きをした人がブログや体験記でよく書いている「細かいところ」です。制度そのものではなく運用の話なので、最終的には各保険会社の案内に従ってください。

死亡診断書のコピーは、多めに取っておく

死亡診断書は役所に死亡届として提出すると原本が手元に残りません。保険会社が複数あれば、その社数分のコピーが必要になります。体験談では「5〜10枚コピーしておけばよかった」という声が非常に多く見られます。役所に出す前に、コンビニでまとめてコピーを取るのが実務的です。

保険会社によって「戸籍」か「住民票除票」かが違う

死亡の事実を証明する書類として、A社は住民票除票でよいがB社は戸籍謄本を求める、といった差があります。先に役所で何通も取ってから「これでは足りない」と言われるのを避けるため、電話の段階で必要書類を一覧で読み上げてもらい、メモを取るのが確実です。保険会社によっては、少額の保険金なら診断書のコピーだけで済む簡易扱いを用意している場合もあります。

契約者貸付があると、その分が差し引かれる

故人が生前に契約者貸付(解約返戻金を担保にした保険会社からの借入)を利用していた場合、元利金が保険金から差し引かれます。「1,000万円のはずが800万円台だった」というのは、たいていこれか、未払保険料の精算です。通帳に保険会社からの入金履歴があれば、貸付の可能性を疑ってください。

口座凍結と保険金は別の話

故人の預金口座は死亡が判明すると凍結されますが、死亡保険金は受取人本人の口座に振り込まれるため、凍結の影響を受けません。葬儀費用を立て替えた場合、保険金は比較的早く現金化できる資金源になります。預金の仮払い制度と合わせて考えると資金繰りが読みやすくなります。

保険がどこにあるか分からないとき、どこまでお金をかけるか

生命保険契約照会制度は2026年8月時点で、WEB申請6,000円・書面申請7,000円(調査対象者1名につき)です。災害救助法が適用された地域で被災し死亡または行方不明となった場合は無料で利用できます。ただしこれとは別に、戸籍などの公的書類を取る実費がかかります。

生命保険契約照会制度の利用料(2026年8月時点・1名につき)

書面申請 7,000円 WEB申請 6,000円 災害時 0円(無料) ※災害救助法の適用地域で被災し死亡・行方不明の場合。別途、戸籍等の実費が必要。

編集部の考え方:先に「無料でできること」を3日やってから

照会制度は便利ですが、生命保険協会自身も「まずはご家族で調べてから検討してください」と案内しています。判断材料として、費用のかけ方を3段階に分けて整理します。押しつけるつもりはありませんので、ご家庭の状況に合うところを選んでください。

かけるお金やること向いている人
0円通帳の口座振替履歴を2年分さかのぼる/年末の生命保険料控除証明書を探す/郵便物とメールを確認/スマホの保険アプリを確認全員。ここで見つかることが最も多いので、まず必ず実施
6,000〜7,000円生命保険契約照会制度で全社に一括照会通帳が見つからない/独居だった/さかのぼれる資料がない場合。数千円で「ない」と確定できる価値は大きい
数万円〜士業に戸籍収集や請求手続きをまとめて依頼する受取人が先に亡くなっていて請求人が多数いる場合や、相続でもめている場合。単純な1件の請求で依頼する必要は薄いです

保険金を受け取ったあとにやること

保険金額が確定したら、相続税の申告が必要かどうかを判定します。判定の考え方は相続税がかかる基準と申告の要否にまとめています。また、故人に確定申告が必要だった場合は、準確定申告の期限(知った日の翌日から4か月)のほうが先に来る点に注意してください。

あわせて、預金の凍結と仮払いについては死亡による口座凍結と仮払い制度を、手続き全体の順番は親が亡くなったらやることをご覧ください。相続・お葬式の手続き全体は相続・お葬式ガイドにまとめています。

正確な情報は公式サイトで確認できます

・契約の有無を調べる:生命保険協会 生命保険契約照会制度
・死亡保険金の税金:国税庁 No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金
・保険の基礎知識:生命保険文化センター

よくある質問

死亡保険金の請求に期限はありますか?

保険法95条により、保険給付を請求する権利は行使できるときから3年で時効消滅します。死亡保険金の場合は、被保険者が亡くなった日の翌日から3年が目安です。時効は保険会社が援用して初めて成立するため、3年を過ぎても書類が揃えば応じる会社が多いのが実情ですが、確実ではありません。気づいた時点ですぐ請求してください。

受取人以外の家族が代わりに請求できますか?

原則できません。死亡保険金の請求ができるのは、保険証券に記載された受取人本人です。受取人が認知症などで手続きできない場合は、契約に指定代理請求人の登録があるかを保険会社に確認してください。登録がなければ、成年後見の申立てが必要になることがあります。

保険金はいつ振り込まれますか?

生命保険の約款では、必要書類が保険会社に到着してから5営業日程度を支払期限とするのが一般的です。ただし保険法21条により、事実確認に相当の期間が必要な場合は期限が延長されます。死因の確認や告知内容の調査が入ると、1か月以上かかることもあります。

死亡保険金に税金はかかりますか?

契約形態によって税金の種類が変わります。保険料を故人が負担し受取人が相続人であれば相続税の対象で、500万円×法定相続人の数までは非課税です(国税庁No.4114)。保険料を負担した人と受取人が同じなら所得税(一時所得)、契約者・被保険者・受取人が全員別人なら贈与税の対象になります。

どこの保険会社と契約していたか分かりません。

まず通帳の口座振替履歴、年末に届く生命保険料控除証明書、郵便物を確認してください。それでも分からない場合は、生命保険協会の生命保険契約照会制度で加盟全社に一括照会できます(2026年8月時点でWEB申請6,000円・書面申請7,000円)。分かるのは契約の有無のみで、金額や受取人は各社への個別請求が必要です。

相続放棄をしても死亡保険金は受け取れますか?

受取人が自分に指定されていれば、相続放棄をしても死亡保険金は受け取れます。保険金は受取人固有の財産で、相続財産ではないためです。ただし相続放棄をした人は相続人ではないため、500万円×法定相続人の数の非課税枠は使えません。

出典・基準日

本記事の基準日は2026年8月3日です。制度は改定されることがあるため、実際の手続き前に各公式サイトで最新の内容をご確認ください。本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務判断や法律判断は税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

みんなのミカタナビ編集部です。運営者・たくの編集方針のもと、相続・出産・退職・補助金など「知らないと損する手続きとお金」を、公的機関の一次情報と体験談の取材をもとに時系列で整理しています。数値・期限は必ず公式情報で裏取りし、出典を明記します。

目次