給湯器が壊れてから慌てて交換すると、使えたはずの補助金を丸ごと逃します。「給湯省エネ2026事業」は、高効率給湯器を入れると1台あたり最大14万円(エネファームは17万円)が戻ってくる国の制度です。ただし申請するのは自分ではなく、登録を受けた事業者。しかも予算上限に達した時点で締め切られます。この2点を知らずに動くと、間に合いません。
| 何をする | 「給湯省エネ事業者」として登録済みの業者と契約する。登録のない事業者と契約すると補助対象になりません。申請手続きは全部その事業者が行います |
| いつまでに | 交付申請は予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日)、予約は遅くとも2026年11月16日。締切は予算の消化状況に応じて前倒しで公表されます |
| いくら | エコキュート7万円+性能加算3万円+撤去加算最大4万円=最大14万円/台。ハイブリッド給湯機10万円+2万円、エネファーム17万円(性能加算なし) |
いくらもらえるか|基本額+性能加算+撤去加算
補助額は3階建てです。①基本額に、②性能加算、③撤去加算が上乗せされます(②③を満たさない場合は①のみ)。
| 設置する給湯器 | ①基本額 | ②性能加算 | 合計(1台) |
|---|---|---|---|
| ヒートポンプ給湯機(エコキュート) | 7万円 | 3万円 | 10万円 |
| ハイブリッド給湯機 | 10万円 | 2万円 | 12万円 |
| 家庭用燃料電池(エネファーム) | 17万円 | なし | 17万円 |
- 電気蓄熱暖房機の撤去=4万円/台(2台まで)、電気温水器の撤去=2万円/台(①で補助を受ける台数まで)
- エコキュートの撤去は加算対象外です。ここを勘違いした見積りが出てくることがあります
- リフォーム工事で、高効率給湯器の設置に伴い2025年11月28日以降に撤去するものに限られ、設置の交付申請時にあわせて申請する必要があります(後出し不可)
- 撤去加算は本事業全体の予算のうち36億円を目途に実施され、それに達した時点で終了予定です
- 電気蓄熱暖房機等の撤去で、契約中の電気料金メニューが変わる可能性があります。契約先の電力会社に確認してください
いつ動くか|契約から還元までを時系列で
締切より先に予算が尽きる|消化状況の見方
この事業の予算は570億円(令和7年度補正予算)で、うち36億円が撤去加算分です。公式サイトは予算に対する補助金申請額の割合を毎日公表しており、2026年6月16日午前0時時点で本体が22%、撤去加算が11%でした。上限に達し次第、その時点で交付申請の受付は終了します。
なお「住宅省エネ2026キャンペーン」は、みらいエコ住宅2026事業・先進的窓リノベ2026事業・給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業の4事業で構成されています。一部の新築住宅を除き、子育て世帯に限らずすべての世帯が対象です(長期優良住宅・ZEH水準住宅の新築のみ、若者夫婦世帯または子育て世帯に限られます。GX志向型住宅は全世帯対象)。
あなたの場合はこう|住宅のタイプ別
| 設置する住宅 | 補助対象者(あなた) | 申請する登録事業者 |
|---|---|---|
| 新築注文住宅 | 住宅の建築主 | 建築事業者(工事請負業者) |
| 新築分譲住宅 | 住宅の購入者 | 販売事業者(販売代理を含む) |
| 既存住宅(リフォーム) | 工事発注者 ※買取再販事業者は対象外 | 施工業者(工事請負業者) |
| 既存住宅(購入) | 住宅の購入者 ※販売者が給湯器を交換することを条件に購入する場合。売買契約や特約で確認できる必要あり | 販売事業者(販売代理を含む) |
| リース利用 | 給湯器の借主 | 消費者とリース契約を締結するリース事業者 |
現場でつまずくのはここ|対象外になる5つのケース
① 給湯器を自分で買って、取り付けだけ頼んだ
工事発注者が給湯器を購入し、その取り付けを施工業者に依頼する工事(いわゆる施主支給や材工分離による工事)は補助対象になりません。ネット通販で本体を安く買う節約術は、この制度では裏目に出ます。
② 登録のない業者と契約してしまった
本事業の交付申請には、事業者側が事前に給湯省エネ事業者(住宅省エネ支援事業者)として登録を受けている必要があります。公式サイトの検索で確認できます。また、経済産業省が複数の事業者に対して行った指名停止等(2025年12月2日付)に伴う措置により、措置対象の事業者と契約しても補助対象とならない場合があります。
③ 2025年(給湯省エネ2025事業)ですでに補助を受けている
給湯省エネ2025事業において補助金の交付を受けた事業は、本事業の対象から除かれます。
④ 未使用の給湯器がついた中古住宅を買った
未使用の対象機器が設置されている既存住宅を購入しても、機器の「交換」に該当しないため補助対象となりません。
⑤ 自治体の補助金と重ねようとした
地方公共団体の支援制度であっても、国費が充当されている制度は本キャンペーンの各事業と併用できません。併用の可否は各地方公共団体に確認が必要です。
なお本事業は、J-クレジット制度に参加することへの意思表明を行う事業に限るとされています。手続き自体は事業者側で案内されますが、「そんな話は聞いていない」とならないよう、契約時に触れられているか確認しておくと安心です。
着工前チェック|1つでも当てはまると補助は受けられません
- 給湯器を自分で購入し、取り付け工事だけを事業者に頼んでいる
- 契約先が給湯省エネ事業者として未登録(公式サイトの検索で未確認のまま契約した)
- 同じ設備で給湯省エネ2025事業の補助をすでに受けている
- 買った中古住宅に未使用の給湯器がすでに設置されている
- 自治体の補助金と国費が重複する組み合わせで申請しようとしている
判断に迷うときは、契約・着工の前に事業者へ補助対象の可否を書面で確認してください。着工後では取り返せません。
編集部の価値判断|今すぐ動くべきか、待てるか
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よくある質問
給湯省エネ2026事業は自分で申請できますか?
できません。補助金の申請手続きや受け取り、一般消費者への還元は、あらかじめ登録を受けた「給湯省エネ事業者」が行います。補助対象者である一般消費者が直接申請することはできません。
エコキュートはいくら補助されますか?
基本額が7万円/台、性能加算要件を満たす場合はさらに3万円/台が加算されます。加えて電気蓄熱暖房機の撤去(4万円/台)または電気温水器の撤去(2万円/台)を行う場合は撤去加算が上乗せされ、合計で最大14万円になります。補助上限は戸建住宅でいずれか2台まで、共同住宅等でいずれか1台までです。
いつまでに申請すればいいですか?
交付申請期間は申請受付開始から予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)、交付申請の予約期間は遅くとも2026年11月16日までです。締切は予算上限に応じて公表されるため、日付より先に予算で終わる可能性があります。
給湯器を自分で買って取り付けだけ頼むのは対象になりますか?
対象になりません。工事発注者が給湯器を購入し取り付けを施工業者に依頼する工事(施主支給や材工分離による工事)は補助対象外とされています。
古いエコキュートを撤去する場合も撤去加算はもらえますか?
もらえません。撤去加算の対象は電気蓄熱暖房機と電気温水器の撤去で、エコキュートの撤去は加算対象となりません。
補助金はいつ、どのように受け取れますか?
登録事業者が、あらかじめ補助対象者と合意した方法で還元します。方法は「契約代金に充当する」か「現金で支払う」のいずれかです。現金の場合、事業者は補助金の交付から遅くとも2か月以内に還元を完了することとされています。
自治体のリフォーム補助金と併用できますか?
地方公共団体の支援制度であっても、国費が充当されている制度は本キャンペーンの各事業と併用できません。詳細は各地方公共団体にお問い合わせください。
出典・参考(公式情報)
- 経済産業省「給湯省エネ2026事業」公式サイト 事業概要(予算額、補助額と上限、申請区分と登録事業者、着工日と交付申請時期、還元方法、対象期間、スケジュール)
- 経済産業省「給湯省エネ2026事業」公式サイト トップページ(予算に対する補助金申請額の割合/2026年6月16日午前0時時点)
- 国土交通省「住宅省エネ2026キャンペーン」公式サイト(4事業の構成、対象世帯、予算消化率、地方公共団体の制度との併用)
- 本記事は2026年7月30日時点の公表情報をもとに、編集部が公的一次情報を整理したものです。専門家の監修は受けていません。
- 予算消化率は毎日更新されます。受付は予算上限に達した時点で終了するため、必ず公式サイトで最新の状況をご確認ください。
- 対象製品・性能要件・必要書類は事務局の公表内容に従います。個別の可否は契約予定の給湯省エネ事業者または事務局にご確認ください。
