働き方改革推進支援助成金の「労働時間短縮・年休促進支援コース」は、残業削減や有給休暇の取得促進に取り組む中小企業に対し、勤怠管理システムなどの導入費用の3/4(小規模事業者は4/5)・最大240万円を助成する制度です。幅広い業種で使いやすく、デジタル化と労務改善を同時に進められるのが特徴です。
この記事のポイント
- ✓ 残業削減・有給取得促進に取り組む中小企業に、経費の3/4(小規模は4/5)を助成
- ✓ 労働時間短縮・年休促進支援コースの上限は最大240万円(制度全体の最高は建設業の1,370万円)
- ✓ 勤怠管理システム等の設備導入費・研修費・社労士相談費も対象
- ✓ 2026年度の申請締切は2026年11月30日(月)17時(予算上限に達し次第終了)
本記事は2026年7月21日時点の公表情報にもとづきます。金額・締切・要件は変更される場合があるため、申請前に必ず厚生労働省の公式ページやjGrants(Jグランツ)で最新の支給要領をご確認ください。まずは制度全体像を、補助金・助成金 完全ガイドでも押さえられます。
働き方改革推進支援助成金とは?制度の概要
働き方改革推進支援助成金は、中小企業が時間外労働の削減、年次有給休暇・特別休暇の取得促進、勤務間インターバル制度の導入などに取り組み、生産性を高めながら労働時間の改善を実現した場合に、その費用の一部を助成する厚生労働省の制度です。複数のコースがあり、自社の課題に合ったコースを選んで申請します。まずは基本情報を確認しましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 制度名 | 働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース) |
| 所管 | 厚生労働省 |
| 助成上限額 | 最大240万円(本コース)※制度全体の最高は業種別課題対応コース〈建設業〉の1,370万円 |
| 補助率 | 原則3/4(従業員30人以下かつ設備等の経費が30万円超なら4/5) |
| 対象者 | 中小企業事業主(労働者を1名以上雇用・労災保険適用・36協定を締結済み) |
| 申請締切 | 2026年11月30日(月)17時(予算上限に達し次第終了) |
| 申請窓口 | 各都道府県労働局 |
コース別の助成上限額を比較
働き方改革推進支援助成金は2026年度(令和8年度)時点で複数のコースに分かれ、上限額が大きく異なります。一般的な中小企業がもっとも使いやすいのが、全業種対象の労働時間短縮・年休促進支援コース(最大240万円)です。建設業向けの業種別課題対応コースは最大1,370万円と手厚く設定されています。
対象となる企業・主な要件
- 企業規模:中小企業事業主(例:製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、小売業は資本金5,000万円以下または従業員50人以下など、業種で基準が異なる)
- 雇用:労働者を1名以上雇用し、労災保険の適用事業場であること
- 労務管理:36協定を締結・届出済みで、年5日の年次有給休暇の取得義務を守っていること
- 取組内容:勤怠管理システム導入や研修などで、成果目標(残業削減・年休取得促進など)を達成すること
労働者を雇用していれば個人事業主でも対象になり得ます。人材育成や賃上げと組み合わせたい場合は、キャリアアップ助成金(正社員化)や人材開発支援助成金(リスキリング)もあわせて検討するとよいでしょう。
申請の流れ(5ステップ)
- 制度・コースの確認:自社の課題に合うコースと成果目標を決める
- 交付申請:事業実施計画などを管轄の都道府県労働局へ提出(締切は2026年11月30日17時)
- 交付決定後に取組を実施:交付決定通知が届いてから設備発注・研修などを実施
- 支給申請:取組完了後、成果や経費の実績を報告して支給を申請
- 助成金の入金:審査を経て支給決定。申請から入金まで6ヶ月〜1年程度が目安
申請前に確認したい注意点
⚠ 申請前に必ず確認したい注意点
- 交付決定の前に発注・契約した経費は対象外。必ず交付決定通知が届いてから発注する
- 汎用パソコン・タブレットの単体購入や、月額利用料などの経常的な費用は対象外
- 成果目標が未達成だと減額支給または不支給になる。現実的な目標設定が重要
- 同一コースでの受給歴がある場合は申請不可。消費税分も助成対象外
よくある質問(FAQ)
働き方改革推進支援助成金は個人事業主でも使えますか?
労働者を1名以上雇用し、労災保険の適用事業場であれば個人事業主でも申請できます。従業員がいないフリーランスは対象外です。
労働時間短縮・年休促進支援コースの助成上限額はいくらですか?
労働時間短縮・年休促進支援コースの助成上限額は最大240万円です。助成率は原則3/4で、従業員30人以下かつ設備等の経費が30万円を超える場合は4/5に引き上げられます。(2026年7月21日時点)
いつまでに申請すればよいですか?
令和8年度(2026年度)の申請締切は2026年11月30日(月)17時です。ただし予算がなくなり次第受付終了となるため、早めの申請が安全です。
設備を先に購入してしまっても助成対象になりますか?
なりません。交付決定の通知が届く前に発注・契約した経費は助成対象外です。必ず交付決定後に発注してください。
