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キャリアアップ助成金 正社員化コース2026【令和8年度版】最大80万円|重点支援対象者・情報公表加算をわかりやすく解説

キャリアアップ助成金 2026年度版|みんなのミカタナビ

キャリアアップ助成金の正社員化コースは、非正規雇用の従業員を正社員に転換した中小企業に、1人あたり最大80万円(重点支援対象者・有期雇用労働者からの転換の場合)が支給される制度です。さらに、正社員転換制度の新設や情報公表などの取組で、1事業所あたり最大80万円の加算も用意されています。

この記事の内容は2026年7月17日時点で、厚生労働省が公開している「キャリアアップ助成金のご案内(令和8年度版)」および令和8年4月8日付けの支給要領にもとづいて整理しています。金額・要件は年度途中でも改定されることがあるため、申請前に必ず厚生労働省の公式ページおよび管轄の都道府県労働局・ハローワークで最新情報をご確認ください。

目次

キャリアアップ助成金(正社員化コース)とはどんな制度か?

キャリアアップ助成金は、有期雇用労働者・短時間労働者・派遣労働者といった非正規雇用の労働者の企業内でのキャリアアップを促進するため、正社員化や処遇改善に取り組んだ事業主を助成する制度です。全6コースがあり、そのうち「正社員化コース」は非正規雇用の従業員を正社員に転換した場合に支給されます。

項目内容
助成額(1人あたり)最大80万円(中小企業・重点支援対象者・有期雇用労働者からの転換)
加算額(1事業所あたり)最大80万円(正社員転換制度20万円+多様な正社員制度40万円+情報公表20万円/各1回のみ)
対象者雇用保険適用事業所の事業主(有期雇用労働者等を正社員化した場合)
締切取組後6か月分の賃金を支払った日の翌日から起算して2か月以内(通年受付・公募期間の定めなし)
申請先管轄の都道府県労働局・ハローワーク(電子申請も可)
根拠資料キャリアアップ助成金支給要領(令和8年4月8日付け)

補助金・助成金全体の位置づけや他制度との違いは、補助金・助成金完全ガイドで解説しています。

いくらもらえる? 正社員化コースの助成額

助成額は「正社員化する前の雇用形態」「重点支援対象者に該当するか」「企業規模」の3つで決まります。中小企業が重点支援対象者を有期雇用から正社員化した場合が最も手厚く、40万円×2期で合計80万円です。

区分企業規模有期雇用労働者から転換無期雇用労働者から転換
重点支援対象者中小企業80万円(40万円×2期)40万円(20万円×2期)
重点支援対象者大企業60万円(30万円×2期)30万円(15万円×2期)
上記以外中小企業40万円(40万円×1期)20万円(20万円×1期)
上記以外大企業30万円(30万円×1期)15万円(15万円×1期)
正社員化コース 1人当たり助成額(有期雇用労働者を正社員化した場合) 中小・重点支援対象者 80万円 大企業・重点支援対象者 60万円 中小・上記以外 40万円 大企業・上記以外 30万円 出典: 厚生労働省「キャリアアップ助成金(正社員化コース)のご案内」令和8年4月8日版をもとに作成

ポイントは2期目の申請ができるのは重点支援対象者だけという点です。重点支援対象者以外を正社員化した場合、6か月後の1期分(中小企業40万円)で終わります。

重点支援対象者とは誰のことか?

厚生労働省のリーフレットでは、次のa〜cのいずれかに該当する者と定義されています。

  • a:雇入れから3年以上の有期雇用労働者
  • b:雇入れから3年未満で、①過去5年間に正規雇用労働者であった期間が合計1年以下、かつ②過去1年間に正規雇用労働者として雇用されていない、の両方に該当する有期雇用労働者
  • c:派遣労働者、母子家庭の母等、人材開発支援助成金の特定の訓練修了者

なお、雇用された期間が通算5年を超える有期雇用労働者は「無期雇用労働者」とみなされ、金額が下がります。また新規学卒者で雇入れから一定期間経過していない者は支給対象外です。

1事業所あたり最大80万円の加算額

1人あたりの助成額とは別に、次の加算が用意されています。いずれも1事業所あたり1回のみです。

措置内容加算額(中小企業)加算額(大企業)
① 正社員転換制度を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合20万円15万円
② 多様な正社員制度(勤務地限定・職務限定・短時間正社員のいずれか1つ以上)を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合40万円30万円
③ 正規雇用労働者への転換等に係る所定の情報を、自社サイトまたは職場情報総合サイト「しょくばらぼ」に公表した場合20万円15万円

③の情報公表による加算は、令和8年4月8日版のリーフレットで新たに示されたものです。厚生労働省は令和8年4月8日以降の取組に係る申請様式を別途用意しているため、これから転換を行う事業主は4月8日以降版の様式・支給要領を使用してください。

申請手順:転換前の「キャリアアップ計画」提出が必須

この助成金でもっとも多い失敗は、正社員転換を済ませてから申請しようとして計画提出が間に合わないケースです。手順は次のとおりです。

  1. キャリアアップ計画の作成・提出:労働組合等の意見を聴いて作成し、正規雇用労働者に転換する前日までに管轄の労働局・ハローワークへ提出します。
  2. 就業規則等の改定:正社員に転換する制度が就業規則等に規定されていない場合は改定します。
  3. 就業規則等に基づく正社員転換:規定した制度にもとづいて転換を実施します。
  4. 正社員転換後6か月分の賃金の支払い:転換後6か月間の賃金を、転換前6か月間の賃金より3%以上増額させます。
  5. 支給申請(1期目):6か月分の賃金を支払った日の翌日から起算して2か月以内に申請します。
  6. 支給申請(2期目):重点支援対象者の場合、さらに6か月雇用したうえで2期目を申請します。

正社員化コースは厚生労働省の電子申請システムからの申請にも対応しています。

申請前に押さえておきたい注意点

  • 「正規雇用労働者」の定義が厳しい:同一事業所の正規雇用労働者に適用される就業規則が適用され、かつ「賞与または退職金の制度」と「昇給」が転換時点で適用されている者に限られます。名ばかりの正社員転換は対象外です。
  • 賃金3%増額は必須:転換後6か月の賃金が転換前6か月より3%以上増えていなければ支給されません。
  • 様式は取組日で変わる:厚生労働省は制度見直しのたびに様式を改定しています。支給申請時は取組を行った日に対応する様式をダウンロードしてください。
  • 不正受給のペナルティが重い:不正受給の場合、全額返還に加えて延滞金と不正受給額の2割相当額の納付が必要で、5年間すべての雇用関係助成金が受給できなくなります。事業主名の公表対象にもなり得ます。

創業期に使える他の制度とあわせて検討したい方は、創業補助金・助成金一覧【2026年版】もあわせてご覧ください。

よくある質問

キャリアアップ助成金の正社員化コースは個人事業主でも使えますか?

使えます。法人・個人事業主を問わず、雇用保険適用事業所の事業主であることが基本要件です。ただし雇用保険の被保険者である有期雇用労働者等を正社員化することが前提となるため、従業員を雇用していない一人親方・フリーランスは対象になりません。

キャリアアップ計画は正社員転換の後に出しても間に合いますか?

間に合いません。厚生労働省は「正規雇用労働者に転換する前日まで」にキャリアアップ計画を作成・提出することを条件としています。転換後に提出しても支給対象外となるため、転換日から逆算して余裕をもって管轄の労働局・ハローワークに提出してください。

賃金は何%上げる必要がありますか?

転換後6か月間の賃金を、転換前6か月間の賃金より3%以上増額させる必要があります。これは受給の必須条件の1つで、増額が3%に満たない場合は他の条件を満たしていても支給されません。

申請はいつまでにすればよいですか?

取組後6か月分の賃金を支払った日の翌日から起算して2か月以内です。重点支援対象者の場合はさらに6か月後に2期目の申請が可能で、1期・2期それぞれについてこの申請期間が適用されます。

情報公表の加算はどんな内容ですか?

正規雇用労働者への転換等に係る所定の情報を、自ら管理するウェブサイトまたは職場情報総合サイト「しょくばらぼ」に公表した場合、1事業所あたり20万円(大企業15万円)が加算されます。令和8年4月8日版のリーフレットで新たに示された加算で、1事業所あたり1回のみです。

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